古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十一 恋歌一 1075番

紀の國や

藤原長方(ふじわらのながかた)

紀の国の由良の湊で拾うという玉のように、たまさかにでも会いたいものだ。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
權中納言長方(藤原長方)
  1. 1紀き紀ききののの國くに國くにくにややや初句
  2. 2ゆらのゆらのゆらの湊みなと湊みなとみなとににに二句
  3. 3拾ひろ拾ひろひろふてふてうちょふふう三句
  4. 4たまさかにだにたまさかにだにたまさかにだに四句
  5. 5逢あ逢ああひひい見み見みみてしがなてしがなてしがな結句

引用の仕方

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現代語訳

紀の国の由良の湊で拾うという玉のように、たまさかにでも会いたいものだ。

意訳

紀の国の由良の湊では美しい玉を拾うという。その玉という名のように、たまにでいいから、あの人に会いたいものだ。

語釈・文法注

てふ
という。
たまさか
まれに。「玉」を響かせる。

和歌

作者
藤原長方(ふじわらのながかた) 1139–1191
藤原顕長の子で、藤原俊成の甥。権中納言に至った。
出典
『新古今和歌集』巻第十一・恋歌一・1075番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

序詞
「紀の國やゆらの湊に拾ふてふ」が「たま」を導く。

解説

長方の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、195頁(コマ107)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日