古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十一 恋歌一 1067番

あし曳の

紀貫之(きのつらゆき)

山の下を激しく流れる岩浪のように、心も砕けて、人が恋しい。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
貫之(紀貫之)
  1. 1あしあしあし曳びき曳びきびきののの初句
  2. 2山下やました山下やましたやましたたぎつたぎつたぎつ二句
  3. 3岩いは岩いはいわ浪なみ浪なみなみののの三句
  4. 4心こころ心こころこころくだけてくだけてくだけて四句
  5. 5人ひと人ひとひとぞぞぞ戀こ戀ここひしきひしきいしき結句

引用の仕方

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現代語訳

山の下を激しく流れる岩浪のように、心も砕けて、人が恋しい。

意訳

山のふもとを激しく流れて岩に砕ける浪のように、私の心も千々に砕けて、あの人が恋しい。

語釈・文法注

たぎつ
激しく流れる。

和歌

作者
紀貫之(きのつらゆき) 872?–945?
『古今和歌集』の撰者の中心で、仮名序を書いた。御書所預などを経て土佐守となり、任期を終えて帰京する旅を『土佐日記』に書いた。理知的で技巧に富む歌風で、『古今和歌集』に最も多い百首あまりが入る。三十六歌仙の一人。
出典
『新古今和歌集』巻第十一・恋歌一・1067番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

序詞
「あし曳の山下たぎつ岩浪の」が「くだけ」を導く。

解説

貫之の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、194頁(コマ107)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日