古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十一 恋歌一 1020番

春風の

藤原伊尹(ふじわらのこれただ)

春風が吹くのにもまさって流れる涙だなあ。私の涙の水源も、氷が解けたらしい。

作者
謙德公(藤原伊尹)
  1. 1正月むつき正月むつきむつき雨あめ雨あめあめ降ふ降ふふりりり風かぜ風かぜかぜ吹ふ吹ふふきけるきけるきける日ひ日ひひ、、、女をんな女をんなおんなにつかはしけるにつかはしけるにつかわしける詞書
  2. 2春風はるかぜ春風はるかぜはるかぜののの初句
  3. 3吹ふ吹ふふくにもまさるくにもまさるくにもまさる二句
  4. 4淚なみだ淚なみだなみだかなかなかな三句
  5. 5我わ我わわががが水上みなかみ水上みなかみみなかみももも四句
  6. 6氷こほり氷こほりこおりとくらしとくらしとくらし結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕正月、雨が降り風が吹いた日に、女に贈った歌。

春風が吹くのにもまさって流れる涙だなあ。私の涙の水源も、氷が解けたらしい。

意訳

春風が氷を解かすのにもまさって、涙が流れることだ。わが涙の源の氷も、すっかり解けたらしい。

語釈・文法注

水上
水源。「身」を響かせる。

和歌

作者
藤原伊尹(ふじわらのこれただ) 924–972
藤原師輔の子。摂政・太政大臣に至った。諡は謙徳公。和歌所の別当として『後撰和歌集』の撰集に関わった。
出典
『新古今和歌集』巻第十一・恋歌一・1020番
歌体
短歌
状況
詞書「正月雨降り風吹きける日、女につかはしける」(正月、雨が降り風が吹いた日に、女に贈った歌)。

修辞

三句切れ
三句切れ。

解説

伊尹の歌。底本は第四句を「我が水上も」とするが、「我が水上に」とする本もある。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、186頁(コマ103)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日