新古今和歌集 巻第十一 恋歌一 1011番
白雲の
白雲は、どうして峰にばかり通うのだろう。同じ三笠の山の麓を通らないで。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕手紙を贈っていた女に、同じ役所の長官である人が通っていると聞いて、贈った歌。
白雲は、どうして峰にばかり通うのだろう。同じ三笠の山の麓を通らないで。
意訳
白雲はどうして高い峰にばかり通うのだろう。同じ三笠山の麓にも、私というものがいるのに。
語釈・文法注
- 三笠の山
- 近衛府の異称。義孝も相手も近衛府の官人であった。
- 峰
- 上官をたとえる。
和歌
- 作者
- 藤原義孝(ふじわらのよしたか) 954–974
藤原伊尹の子。右少将のとき、天然痘のため二十一歳で没した。仏道に篤く、行成の父。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第十一・恋歌一・1011番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「文つかはしける女に、同じ司のかみなりける人通ふと聞きてつかはしける」(手紙を贈っていた女に、同じ役所の長官である人が通っていると聞いて、贈った歌)。
修辞
- 倒置
- 倒置。
解説
義孝の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、184〜185頁(コマ102)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日