古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十一 恋歌一 997番

その原や

坂上是則(さかのうえのこれのり)

園原の伏屋に生える箒木のように、いるとは見えて、会ってくれないあなたよ。

作者
坂上是則
  1. 1平定文たひらのさだふみ平定文たひらのさだふみたいらのさだふみののの家いへ家いへいえののの歌合うたあはせ歌合うたあはせうたあわせににに詞書
  2. 2そのそのその原はら原はらはらややや初句
  3. 3ふせふせふせ屋や屋ややにおふるにおふるにおうる二句
  4. 4箒木ははきぎ箒木ははきぎははきぎののの三句
  5. 5ありとありとありとははは見み見みみえてえてえて四句
  6. 6あはぬあはぬあわぬ君きみ君きみきみかなかなかな結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕平定文の家の歌合で。

園原の伏屋に生える箒木のように、いるとは見えて、会ってくれないあなたよ。

意訳

園原の伏屋に生えているという箒木は、遠くからはあるように見えて、近づくと見えなくなる。あなたもそのように、いるとは見えても会ってくれない。

語釈・文法注

箒木
信濃国の園原にあったという伝説の木。遠くからは見えるが、近づくと見えなくなるという。

和歌

作者
坂上是則(さかのうえのこれのり) 生没年未詳(九世紀末〜十世紀前半)
坂上田村麻呂の子孫。大和権少掾・加賀介などを務めた。蹴鞠の名手としても知られる。三十六歌仙の一人。
出典
『新古今和歌集』巻第十一・恋歌一・997番
歌体
短歌
状況
詞書「平定文の家の歌合に」(平定文の家の歌合で)。

修辞

序詞
「その原やふせ屋におふる箒木の」が「ありとは見えて」を導く。
体言止め
体言止め。

解説

是則の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、182頁(コマ101)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日