新古今和歌集 巻第六 冬歌 674番
降る雪に
降る雪に、焚く藻塩の煙がすっかり絶えて、寂しいことだなあ、塩竈の浦は。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕家で百首歌を詠ませました時に。
降る雪に、焚く藻塩の煙がすっかり絶えて、寂しいことだなあ、塩竈の浦は。
意訳
降りしきる雪のために、藻塩を焼く煙もすっかり消えてしまった。塩竈の浦は、なんと寂しいことか。
語釈・文法注
- 焚く藻
- 塩をとるために焼く海藻。
- 塩竈の浦
- 陸奥国の歌枕。今の宮城県塩竈市。
和歌
- 作者
- 九条兼実(くじょうかねざね) 1149–1207
関白藤原忠通の子で、良経の父、慈円の兄。摂政・関白・太政大臣を務め、九条家の祖となった。日記『玉葉』を残した。俊成・定家を庇護し、家で百首歌や歌合を催した。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第六・冬歌・674番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「家に百首の歌よませ侍りけるに」(家で百首歌を詠ませました時に)。
修辞
- 倒置
- 倒置。
- 体言止め
- 体言止め。
解説
兼実の歌。底本は第三句を「かき絶えて」とするが、「かき消えて」とする本もある。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、118頁(コマ69)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日