新古今和歌集 巻第六 冬歌 661番
降ればかく
降るとこのように、つらさばかりが増すこの世だとも知らずに、荒れた庭に積もる初雪よ。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕もの思いのあったころ、初雪の降りました日に。
降るとこのように、つらさばかりが増すこの世だとも知らずに、荒れた庭に積もる初雪よ。
意訳
雪が降るにつれ、世に経るにつれ、つらさばかりが増していく。そんな世の中とも知らずに、初雪は荒れた庭に積もっていく。
語釈・文法注
- ふれば
- 「降れば」と「経れば」を掛ける。
和歌
- 作者
- 紫式部(むらさきしきぶ) 978?–1014?
藤原為時の娘。一条天皇の中宮彰子に仕え、『源氏物語』を書いた。『紫式部日記』『紫式部集』もある。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第六・冬歌・661番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「思ふこと侍りける頃、初雪ふり侍りける日」(もの思いのあったころ、初雪の降りました日に)。
修辞
- 掛詞
- 「ふれ」に「降れ」と「経れ」。
- 体言止め
- 体言止め。
解説
紫式部の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、115頁(コマ67)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日