古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第六 冬歌 651番

風さゆる

藤原季経(ふじわらのすえつね)

風の冷たく冴える富島の磯の群千鳥は、飛び立つのも降りて居るのも、浪の心しだいなのだった。

作者
正三位季經(藤原季経)
  1. 1文治六年ぶんぢろくねん文治六年ぶんぢろくねんぶんじろくねん、、、女御にようご女御にようごにょうご入內じゆだい入內じゆだいじゅだいののの屏風びやうぶ屏風びやうぶびょうぶににに詞書
  2. 2風かぜ風かぜかぜさゆるさゆるさゆる初句
  3. 3富島としま富島としまとしまががが磯いそ磯いそいそののの二句
  4. 4むらむらむら千鳥ちどり千鳥ちどりちどり三句
  5. 5立た立たたちちち居ゐ居ゐいははは浪なみ浪なみなみののの四句
  6. 6心こころ心こころこころなりけりなりけりなりけり結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕文治六年、女御が入内した時の屏風に添えた歌。

風の冷たく冴える富島の磯の群千鳥は、飛び立つのも降りて居るのも、浪の心しだいなのだった。

意訳

冷たい風が吹く富島の磯で、千鳥の群れが、浪が寄せれば飛び立ち、引けば降りている。その立ち居ふるまいは、浪の心のままなのだ。

語釈・文法注

富島
摂津国の地名とされる。
立ち居
立つことと座ること。

和歌

作者
藤原季経(ふじわらのすえつね) 1131–1221
藤原顕輔の子で、清輔の弟。正三位に至った。六条藤家の歌人。
出典
『新古今和歌集』巻第六・冬歌・651番
歌体
短歌
状況
詞書「文治六年、女御入內の屏風に」(文治六年、女御が入内した時の屏風に添えた歌)。

解説

季経の歌。文治六年(1190年)、九条兼実の娘任子が後鳥羽天皇に入内した時の屏風歌。

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出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、114頁(コマ67)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日