古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第六 冬歌 630番

立ちぬるゝ

守覚法親王(しゅかくほっしんのう)

そこに立つと濡れる山の雫も音が絶えて、槙の下葉につららが下がってしまった。

作者
守覺法親王(守覚法親王)
  1. 1百首ひやくしゆ百首ひやくしゆひゃくしゅ歌うた歌うたうた奉たてまつ奉たてまつたてまつりしりしりし時とき時ときとき詞書
  2. 2立た立たたちぬるゝちぬるゝちぬるる初句
  3. 3山やま山やまやまののの雫しづく雫しづくしずくももも二句
  4. 4音おと音おとおとたえてたえてたえて三句
  5. 5槇まき槇まきまきののの下葉したば下葉したばしたばににに四句
  6. 6垂氷たるひ垂氷たるひたるひしにけりしにけりしにけり結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕百首歌を献上した時の歌。

そこに立つと濡れる山の雫も音が絶えて、槙の下葉につららが下がってしまった。

意訳

山道で立ち止まると濡れたほどの山の雫も、今は音を立てない。槙の下葉に、つららとなって垂れ下がってしまったのだ。

語釈・文法注

垂氷
つらら。

和歌

作者
守覚法親王(しゅかくほっしんのう) 1150–1202
後白河天皇の皇子。仁和寺の門跡を務めた。歌人たちに五十首歌を詠ませるなど、歌壇の庇護者として活動した。
出典
『新古今和歌集』巻第六・冬歌・630番
歌体
短歌
状況
詞書「百首歌奉りし時」(百首歌を献上した時の歌)。

修辞

本歌取り
大津皇子「あしひきの山のしづくに妹待つと我立ち濡れぬ山のしづくに」(万葉集)をふまえる。

解説

守覚法親王の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、110頁(コマ65)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日