新古今和歌集 巻第六 冬歌 623番
影さへに
水に映る影までが、今はもうこれまでと菊の色があせていくのは、浪の底にも霜が置くのだろうか。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕同じ御代、大井川に行幸がありました日に詠んだ歌。
水に映る影までが、今はもうこれまでと菊の色があせていくのは、浪の底にも霜が置くのだろうか。
意訳
岸の菊ばかりか、川に映った菊の影までが色あせていく。浪の底にも霜が置くのだろうか。
語釈・文法注
- うつろふ
- 色が変わる。菊は霜にあたって紫がかった色に変わる。
和歌
- 作者
- 坂上是則(さかのうえのこれのり) 生没年未詳(九世紀末〜十世紀前半)
坂上田村麻呂の子孫。大和権少掾・加賀介などを務めた。蹴鞠の名手としても知られる。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第六・冬歌・623番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「同じ御時、大井川に行幸侍りける日」(同じ御代、大井川に行幸がありました日に詠んだ歌)。
修辞
- 掛詞
- 「きく」に「聞く」と「菊」。
解説
是則の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、109頁(コマ64)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日