新古今和歌集 巻第六 冬歌 587番
今はまた
今はもう、散る木の葉がなくても紛らわしい時雨よ。ひとり降りゆく、庭の松風よ。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕千五百番歌合で、冬の歌。
今はもう、散る木の葉がなくても紛らわしい時雨よ。ひとり降りゆく、庭の松風よ。
意訳
木の葉が散りつくした今も、時雨と紛れる音がする。それは庭の松を吹く風で、ひとり時雨のように音を立てている。
語釈・文法注
- まがふ
- 紛れて区別がつかない。
- ふりゆく
- 「降りゆく」と「古りゆく」を掛ける。
和歌
- 作者
- 源具親(みなもとのともちか) 生没年未詳(十二世紀末〜十三世紀前半)
源師光の子で、宮内卿の兄。和歌所の寄人として、後鳥羽院の歌壇で千五百番歌合などに出詠した。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第六・冬歌・587番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「千五百番歌合に、冬の歌」(千五百番歌合で、冬の歌)。
修辞
- 三句切れ
- 三句切れ。
- 掛詞
- 「ふり」に「降り」と「古り」。
- 体言止め
- 体言止め。
解説
具親の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、103頁(コマ61)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日