新古今和歌集 巻第六 冬歌 577番
時雨のあめ
時雨の雨も、染めかねたのだった。山城の常磐の杜の、槙の下葉は。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕十月ごろ、常磐の杜を通り過ぎるというので詠んだ歌。
時雨の雨も、染めかねたのだった。山城の常磐の杜の、槙の下葉は。
意訳
山城の常磐の杜の槙の下葉は、時雨の雨も紅葉に染めることができなかったのだ。名前のとおり、常緑のままだ。
語釈・文法注
- 常磐の杜
- 山城国の森。今の京都市右京区。「常磐」は常に変わらないこと。
- 槙
- 杉や檜などの常緑樹。
和歌
- 作者
- 能因法師(のういんほうし) 988–1050?
俗名は橘永愷(ながやす)。若くして出家し、諸国を旅して歌を詠んだ。歌枕を集めた『能因歌枕』を著した。中古三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第六・冬歌・577番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「十月ばかり、常磐の杜を過ぐとて」(十月ごろ、常磐の杜を通り過ぎるというので詠んだ歌)。
修辞
- 二句切れ
- 二句切れ。
- 倒置
- 倒置。
解説
能因の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、101頁(コマ60)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日