古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第六 冬歌 570番

月を待つ

西行法師(さいぎょうほうし)

月を待つ高嶺の雲は晴れた。心があるらしい初時雨よ。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
西行法師
  1. 1月つき月つきつきををを待ま待ままつつつ初句
  2. 2高嶺たかね高嶺たかねたかねののの雲くも雲くもくもははは二句
  3. 3晴は晴ははれにけりれにけりれにけり三句
  4. 4心こころ心こころこころあるべきあるべきあるべき四句
  5. 5初時雨はつしぐれ初時雨はつしぐれはつしぐれかなかなかな結句

引用の仕方

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現代語訳

月を待つ高嶺の雲は晴れた。心があるらしい初時雨よ。

意訳

月の出を待っていると、高嶺にかかっていた雲が晴れた。雲を連れて去った初時雨は、なんと思いやりがあることか。

語釈・文法注

こころあるべき
情趣を解する心があるにちがいない。

和歌

作者
西行法師(さいぎょうほうし) 1118–1190
俗名は佐藤義清(のりきよ)。鳥羽院の北面の武士だったが、二十三歳で出家し、諸国を旅して歌を詠んだ。自然と人生の哀感を率直に詠み、『新古今和歌集』に最も多い九十四首が入る。家集に『山家集』がある。
出典
『新古今和歌集』巻第六・冬歌・570番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

三句切れ
三句切れ。
擬人法
擬人法。

解説

西行の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、100頁(コマ60)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日