古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第六 冬歌 562番

初時雨

七条院大納言(しちじょういんのだいなごん)

初時雨は、信夫の山の紅葉を、嵐が吹けといって染めたのではないだろう。

詞書
「春日社の歌合に、落葉といふことをよみて奉りし」(前の歌と同じ詞書)
作者
七條院大納言(七条院大納言)
  1. 1初時雨はつしぐれ初時雨はつしぐれはつしぐれ初句
  2. 2信夫しのぶ信夫しのぶしのぶののの山やま山やまやまののの二句
  3. 3もみぢもみぢもみじ葉ば葉ばばををを三句
  4. 4嵐あらし嵐あらしあらし吹ふ吹ふふけとけとけとははは四句
  5. 5染そ染そそめずやあるらむめずやあるらむめずやあるらむ結句

引用の仕方

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現代語訳

初時雨は、信夫の山の紅葉を、嵐が吹けといって染めたのではないだろう。

意訳

初時雨が信夫山の紅葉を美しく染めたのは、嵐に吹き散らされるためではなかったろうに。

語釈・文法注

信夫の山
陸奥国の山。今の福島市。「忍ぶ」を響かせる。

和歌

作者
七条院大納言(しちじょういんのだいなごん) 生没年未詳(十二世紀末〜十三世紀初め)
七条院殖子に仕えた女房。
出典
『新古今和歌集』巻第六・冬歌・562番
歌体
短歌
状況
詞書「春日社の歌合に、落葉といふことをよみて奉りし」(春日社の歌合で、「落葉」という題を詠んで献上した歌)。

解説

七条院大納言の歌。底本は結句を「染めずやあるらむ」とするが、「染めずやありけむ」とする本もある。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、99頁(コマ59)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日