古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第六 冬歌 561番

移りゆく

藤原雅経(飛鳥井雅経)(ふじわらのまさつね)

移りゆく雲に、嵐の音がする。散っているのだろうか、正木の葛の、葛城の山では。

詞書
「春日社の歌合に、落葉といふことをよみて奉りし」(前の歌と同じ詞書)
作者
藤原雅經(藤原雅経(飛鳥井雅経))
  1. 1移うつ移うつうつりゆくりゆくりゆく初句
  2. 2雲くも雲くもくもににに嵐あらし嵐あらしあらしののの二句
  3. 3聲こゑ聲こゑこえすなりすなりすなり三句
  4. 4ちるかちるかちるか正木まさき正木まさきまさきののの四句
  5. 5葛城かづらき葛城かづらきかずらきののの山やま山やまやま結句

引用の仕方

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現代語訳

移りゆく雲に、嵐の音がする。散っているのだろうか、正木の葛の、葛城の山では。

意訳

空を流れていく雲の中から、嵐の音が聞こえてくる。あの葛城山では、いま正木の葛が散っているのだろうか。

語釈・文法注

葛城の山
大和国と河内国の境の山。
正木の葛
つる草の一種。

和歌

作者
藤原雅経(飛鳥井雅経)(ふじわらのまさつね) 1170–1221
藤原頼経の子。『新古今和歌集』の撰者の一人。蹴鞠の名手で、和歌と蹴鞠の家である飛鳥井家の祖となった。鎌倉に下って源実朝とも交わった。
出典
『新古今和歌集』巻第六・冬歌・561番
歌体
短歌
状況
詞書「春日社の歌合に、落葉といふことをよみて奉りし」(春日社の歌合で、「落葉」という題を詠んで献上した歌)。

修辞

三句切れ
三句切れ。
掛詞
「まさきのかづら」の「かづら」から「葛城」へ続ける。
体言止め
体言止め。

解説

雅経の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、99頁(コマ59)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日