古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第五 秋歌下 450番

獨寐や

藤原顕綱(ふじわらのあきつな)

独り寝はいっそう寂しいことだろう。雄鹿が朝伏す小野の、葛の葉を裏返す風よ。

作者
藤原顯綱朝臣(藤原顕綱)
  1. 1郁芳門院いくはうもんゐん郁芳門院いくはうもんゐんいくほうもんいんののの前栽せんざい前栽せんざいせんざい合あは合あはあわによみによみによみ侍はべ侍はべはべりけるりけるりける詞書
  2. 2獨ひとり獨ひとりひとり寐ね寐ねねややや初句
  3. 3いとゞさびしきいとゞさびしきいとどさびしき二句
  4. 4小男鹿さをしか小男鹿さをしかさおしかののの三句
  5. 5朝あさ朝あさあさふすふすふす小野をの小野をのおのののの四句
  6. 6葛くず葛くずくずののの裏風うらかぜ裏風うらかぜうらかぜ結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕郁芳門院の前栽合で詠みました歌。

独り寝はいっそう寂しいことだろう。雄鹿が朝伏す小野の、葛の葉を裏返す風よ。

意訳

朝、野に伏す雄鹿は独り寝をしている。そこへ葛の葉を裏返して吹く風が吹きつけて、いっそう寂しい。

語釈・文法注

前栽合
庭の植え込みの草花を出しあって優劣を競う遊び。
葛の裏風
葛の葉を裏返して吹く風。

和歌

作者
藤原顕綱(ふじわらのあきつな) 1029–1103
藤原兼経の子。讃岐守などを務めた。歌人讃岐典侍の父。
出典
『新古今和歌集』巻第五・秋歌下・450番
歌体
短歌
状況
詞書「郁芳門院の前栽合によみ侍りける」(郁芳門院の前栽合で詠みました歌)。

修辞

体言止め
体言止め。

解説

作者の顕綱は藤原顕綱。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、79頁(コマ49)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日