古典ライブラリー

万葉集 巻第四 578番

天地と 共に久しく

大伴三依(おおとものみより)

天地とともにいつまでも住もうと思っていた家の庭よ。住みなれた家を離れる悲しみを歌った大伴三依の歌。

門を出る男が、住みなれた屋敷の庭を振り返って見つめている

題詞大伴宿禰三依の別を悲しめる歌一首

  1. 1天あめ天あめあめ地つち地つちつちととと天地與
  2. 2共とも共ともともににに久ひさ久ひさひさしくしくしく共久
  3. 3住す住すすまままはははむむんととと住波牟等
  4. 4念おも念おもおもひひいてててありありありししし念而有師
  5. 5家いへ家いへいえののの庭には庭にはにははははももも家之庭羽裳

引用の仕方

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現代語訳

天地とともにいつまでも長く住もうと思っていた、家の庭よ。

意訳

大伴旅人が都へ帰ったことで、旅人の家に仕えていたのか、三依は住みなれた家を離れることになった。天地とともにいつまでも住むつもりだった家の庭を、名残惜しく思っている。

語釈・文法注

文法・本文

庭はも
「はも」は詠嘆。庭よ。

和歌

作者
大伴三依(?–774)
大伴御行の子。大宰府に赴任したことがある。
出典
『万葉集』巻第四・相聞・578番
歌体
短歌(五七五七七)
時期
第3期(710〜733年(平城京遷都〜山上憶良の没年ごろ))
状況
大伴三依が、別れを悲しんで詠んだ歌。

解説

旅人の帰京にともなう大宰府の人々の別れの歌の一つとみられる。

関連

出典

底本
佐佐木信綱編『新訓万葉集』上巻 岩波文庫、昭和2年(1927)、160頁(コマ84)。国立国会図書館デジタルコレクション
原文
佐佐木信綱編『白文万葉集』上巻 岩波書店、昭和24年(1949)、168頁(コマ90)。万葉仮名の原文。国立国会図書館デジタルコレクション
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部
更新日