枕草子 第311段 随想的章段
四位五位は冬
四位、五位の人は冬、六位の人は夏の姿がよい。宿直姿なども品格が大切である。大工たちが食事をするのは妙なもので、新しい建物を作る大工たちが、汁物を一気に飲み、器を置いてはおかずを食べつくし、飯には手をつけずに去っていったのを見たという。
場面イラスト(準備中)
- 1四位四位しい五位五位ごいははは冬冬ふゆ、、、六位六位ろくいははは夏夏なつ。。。とのゐとのゐとのいすがたすがたすがたなどなどなどももも品品しなこそこそこそ男男おとこももも女女おんなもももあらあらあらまほしきまほしきまほしきことことことなめれなめれなめれ。。。家家いえののの君君きみにてにてにてあるあるあるにににももも誰誰たれかかかはははよしよしよしあしあしあしををを定定さだむるむるむる。。。それそれそれだにだにだに物物もの見見み知知しりりりたるたるたる使使つかひひい人人びとゆきゆきゆきててて、、、おのづからおのづからおのずから言言いふふうべかべかべかめりめりめり。。。ましてましてましてまじらひまじらひまじらいするするする人人ひとはははいといといとこよなしこよなしこよなし。。。猫猫ねこののの土土つちにににおりおりおりたるたるたるやうやうようにてにてにて。。。たくみたくみたくみののの物物ものくふくふくうこそこそこそいといといと怪怪あやしけれしけれしけれ。。。新殿新殿しんでんををを建建たてゝてゝてて東東ひがしののの對對たいだちだちだちたるたるたる屋屋やををを作作つくるるるとてとてとて、、、たくみたくみたくみどもどもども居居いなみなみなみててて物物ものくふくふくうををを、、、東面東面ひがしおもてににに出出いででで居居いててて見見みれれればばばまづまづまず持持もてててくるくるくるややや遲遲おそきききととと汁物汁物しるもの取取とりりりててて皆皆みな飮飮のみみみててて、、、かはらけかはらけかわらけはははついついついすゑすゑすえつゝつゝつつ次次つぎにににあはせあはせあわせををを皆皆みなくひくひくいつれつれつればばば、、、おのおのおのははは不用不用ふようなめりなめりなめりととと見見みるるるほどほどほどににに、、、やがてやがてやがてこそこそこそうせうせうせにににしかしかしか。。。二三人二三人ふたりみたり居居いたりたりたりししし者者もの皆皆みなさせさせさせしかしかしかばばばたくみたくみたくみのののさるさるさるなめりなめりなめりととと思思おもふふうなりなりなり。。。あなあなあなもたいもたいもたいなななののの事事ことどもどもどもややや。。。
現代語訳
四位や五位の人は冬の姿、六位の人は夏の姿がよい。宿直姿なども、品格こそ、男も女もあってほしいものであるようだ。一家の主人であっても、誰が良し悪しを定めるだろうか。それでさえ、物事をわきまえた使用人が行って、自然と話すようだ。まして宮仕えをしている人は、格段に人目にさらされる。猫が土に下りたようで(以下、本文脱落)。大工が物を食べる様子は、たいそう妙なものだ。新しい御殿を建てて、東の対のような建物を造るというので、大工たちが並んで物を食べているのを、東面に出て座って見ていると、まず汁物を持って来るやいなや取ってみな飲んで、土器は置いておいて、次におかずをみな食べてしまうので、飯は要らないのだろうかと見ていると、そのまま立ち去ってしまった。二、三人いた者がみなそうしたので、大工というのはそういうものらしいと思った。ああ、何と気のきかないことだろう。
意訳
前半は身分による装束の映え方や品格について述べ、後半は大工たちの食事の作法を珍しそうに観察している。汁物を先に飲み干し、おかずを食べつくして飯には手をつけずに去っていく。宮廷とはまったく違う職人たちの流儀に、作者は好奇の目を向けている。
語釈・文法注
文法
- 「計デ」
- 底本には「十二字恐脱」と注があり、本文が欠けている。
- 「あはせ」
- 合はせ。おかず、副食物。
- 「もたいな」
- 勿体なし。ふさわしくない、不作法だ。
解説
底本では途中に脱文がある。大工の食事の場面は、身分の低い人々の暮らしへの作者の関心を示している。
関連
出典
- 底本
- 丸岡桂・松下大三郎編『国文大観』日記草子部(枕草紙) 板倉屋書房、明治36年(1903)、363頁(コマ193)。国立国会図書館デジタルコレクション
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部
- 更新日