枕草子 第276段 随想的章段
坤元録の御屏風こそ
坤元録の御屛風は趣のある名だと思われる。漢書の御屛風は雄々しく聞こえ、月次の御屛風もおもしろいという。
場面イラスト(準備中)
- 1坤元錄坤元錄こんげんろくののの御御おん屏風屏風びょうぶこそこそこそをかしうをかしうおかしゅう覺覺おぼゆるゆるゆる名名ななれなれなれ。。。漢書漢書かんじょののの御御おん屏風屏風びょうぶはははをゝしくをゝしくおおしくぞぞぞ聞聞きこえええたるたるたる。。。月次月次つきなみののの御御おん屏風屏風びょうぶもももをかしをかしおかし。。。
現代語訳
坤元録の御屛風こそ、趣のある名だと思われる。漢書の御屛風は、雄々しく聞こえる。月次の御屛風もおもしろい。
意訳
宮中にあった屛風の名前を挙げ、その響きの印象を述べている。中国の地誌『坤元録』の名所を描いた屛風、『漢書』の故事を描いた屛風、十二か月の行事を描いた月次屛風。名前の響きに敏感な作者らしい短い段である。
語釈・文法注
文法
- 「坤元錄」
- 唐代の地誌。その名所を描いた屛風が宮中にあった。
- 「月次」
- 月ごとの行事や風物を描いたもの。
解説
名前の響きの印象を述べた、言葉に関心を寄せる段の一つである。
関連
出典
- 底本
- 丸岡桂・松下大三郎編『国文大観』日記草子部(枕草紙) 板倉屋書房、明治36年(1903)、351頁(コマ187)。国立国会図書館デジタルコレクション
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部
- 更新日