枕草子 第275段 随想的章段
神のいたく鳴るをりに
雷がひどく鳴るときの雷鳴の陣は恐ろしいが、左右の大将や中将・少将が格子のそばに控えるのはたいそう趣がある。雷が止むと大将が「のぼりおり」と命じるのだろうという。
場面イラスト(準備中)
- 1神神かみのののいたくいたくいたく鳴鳴なるるるをりをりおりににに神鳴神鳴かんなりののの陣陣じんこそこそこそいみじういみじういみじゅうおそろしけれおそろしけれおそろしけれ。。。左右左右そうののの大將大將だいしょう、、、中少將中少將ちゅうしょうしょうなどなどなどのみのみのみ格子格子こうしのののつらつらつらににに侍侍さぶらひひい給給たまふふういといといとをかしげをかしげおかしげなりなりなり。。。はてはてはてぬるぬるぬるをりをりおり大將大將だいしょうののの仰仰おおせせせててて「「「のぼりのぼりのぼりおりおりおり」」」とととのたまふのたまふのたまうらむらむらん。。。
現代語訳
雷がひどく鳴るときの、雷鳴の陣こそ、たいそう恐ろしい。左右の大将や中将、少将などだけが、格子のそばに控えていらっしゃるのは、たいそう趣がある。雷が止んだときに、大将が命じて、「のぼりおり」とおっしゃるのだろう。
意訳
激しい雷のとき、近衛の大将以下が清涼殿の格子のそばに控えて天皇を守る「雷鳴の陣」の様子である。恐ろしい雷と、凛々しく控える武官たちの姿との対比が印象的である。
語釈・文法注
文法
- 「神鳴の陣」
- 雷鳴の陣。激しい雷のとき、近衛の官人が清涼殿の前に陣を敷いて天皇を守ること。
- 「のぼりおり」
- 陣を解くときの号令。
解説
宮中の非常時の儀式を描いた短い段である。
関連
出典
- 底本
- 丸岡桂・松下大三郎編『国文大観』日記草子部(枕草紙) 板倉屋書房、明治36年(1903)、351頁(コマ187)。国立国会図書館デジタルコレクション
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部
- 更新日