枕草子 第253段 随想的章段
人の顔にとりわきて
人の顔で特によいと思われるところは、見るたびにすばらしく新鮮に感じる。絵は何度も見ると目もとまらなくなるが、人の顔は見飽きない。醜い調度の中にも一つよい所があれば目がいくように、醜い人もそうだろうと思うと悲しいと述べる。
場面イラスト(準備中)
- 1人人ひとののの顏顏かおにににとりわきとりわきとりわきてててよしよしよしととと見見みゆるゆるゆる所所ところははは、、、度度たびごとごとごとににに見見みれれれどもどもどもあなあなあなをかしをかしおかし珍珍めずらしししとととこそこそこそおぼゆれおぼゆれおぼゆれ。。。繪繪えなどなどなどはははあまたあまたあまたたびたびたび見見みれれればばば目目めもももたゝたゝたたずずずかしかしかし。。。近近ちこううう立立たてるてるてる屏風屏風びょうぶののの繪繪えなどなどなどはははいといといとめでたけれめでたけれめでたけれどもどもども見見みもももやらやらやられれれずずず。。。人人ひとのののかたちかたちかたちはははをかしうをかしうおかしゅうこそこそこそあれあれあれ。。。にくげにくげにくげなるなるなる調度調度ちょうどののの中中なかにににももも一一ひとつつつよきよきよき所所ところのののまもらまもらまもらるゝるゝるるよよよ。。。みにくきみにくきみにくきもももさささこそこそこそはははあらあらあらめめめととと思思おもふふうこそこそこそわびしけれわびしけれわびしけれ。。。
現代語訳
人の顔で、特によいと見える所は、見るたびに、ああすばらしい、珍しいと思われる。絵などは何度も見ると目もとまらなくなるものだ。近くに立ててある屛風の絵などは、たいそうすばらしいけれど、目も向けない。人の容貌はおもしろいものである。見苦しい調度の中にも、一つよい所があると、そこに目がいくものだよ。醜い人もそうなのだろうと思うのは、悲しいことだ。
意訳
人の顔の魅力について述べた段である。絵は見慣れると目に入らなくなるが、人の顔のよいところは何度見ても新鮮に感じる。最後に、醜い人もまた、一つでもよいところがあればそこを見てもらえるのだろうか、と思いやる。容貌への関心と、どこか哀れみの混じった結びである。
語釈・文法注
文法
- 「まもらるゝ」
- 見守られる、じっと見つめられる。
解説
人の容貌への作者の関心がよく表れた随想である。
関連
出典
- 底本
- 丸岡桂・松下大三郎編『国文大観』日記草子部(枕草紙) 板倉屋書房、明治36年(1903)、330–331頁(コマ173–174)。国立国会図書館デジタルコレクション
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部
- 更新日