枕草子 第225段 類聚的章段
雲は
雲として、白い雲、紫の雲、黒い雲を挙げ、風の吹くときの雨雲、夜明けに黒い雲がだんだん白くなるさま、明るい月の面にかかる薄い雲がしみじみと趣深いという。
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- 1雲雲くもははは題
- 2しろきしろきしろき、、、むらさきむらさきむらさき。。。黑黑くろききき雲雲くもあはれあはれあわれなりなりなり。。。風風かぜ吹吹ふくくくをりをりおりののの天天あま雲雲ぐも。。。明明あけけけ離離はなるゝるゝるるほどほどほどののの黑黑くろききき雲雲くものののやうやうやうやうようよう白白しろうううなりなりなりゆくゆくゆくもももいといといとをかしをかしおかし。。。朝朝あしたにににさるさるさる色色いろとかとかとかややや文文ふみにににももも作作つくりりりけりけりけり。。。月月つきのののいといといとあかきあかきあかきおもておもておもてににに薄薄うすききき雲雲くもいといといとあはれあはれあわれなりなりなり。。。
現代語訳
雲は。
白い雲。紫の雲。黒い雲もしみじみとした趣がある。風の吹くときの空の雲。夜が明けきるころの黒い雲が、だんだん白くなっていくのも、たいそうおもしろい。「朝に去る色」とかいって、漢詩にも作ったのだった。月のたいそう明るい面に、薄い雲がかかっているのは、たいそうしみじみとした趣がある。
意訳
雲の色と表情の変化を細やかにとらえた段である。白い雲、瑞雲とされる紫の雲だけでなく、黒い雲にも趣を見いだし、夜明けに黒から白へと変わっていく雲の移ろいを美しいとする。最後の、明るい月にかかる薄雲の情景は、一幅の絵のようである。
語釈・文法注
文法
- 「むらさき」
- 紫雲。めでたいことの前兆とされた。
- 「朝にさる色」
- 漢詩の句。『白氏文集』の「朝に去る」雲の色をいうか。
解説
空の移ろいを愛でる作者の感覚がよく表れた段である。
関連
出典
- 底本
- 丸岡桂・松下大三郎編『国文大観』日記草子部(枕草紙) 板倉屋書房、明治36年(1903)、324頁(コマ167)。国立国会図書館デジタルコレクション
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部
- 更新日