枕草子 第223段 類聚的章段
月は
月は有明の月がよく、東の山の端に細く出るころがしみじみと趣深いという。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
月は。
有明の月。東の山の端に細く出るころが、しみじみとした趣がある。
意訳
月の中で最もよいのは、夜明け近くに東の空に細く昇る有明の月だという。満月の華やかさではなく、消え入りそうな細い月に心ひかれるのは、作者の繊細な美意識の表れである。
語釈・文法注
文法
- 「有明」
- 有明の月。夜が明けてもなお空に残る月。陰暦二十日過ぎの月。
解説
短い段であるが、有明の月への愛着は和歌の伝統にも通じる。
関連
出典
- 底本
- 丸岡桂・松下大三郎編『国文大観』日記草子部(枕草紙) 板倉屋書房、明治36年(1903)、324頁(コマ167)。国立国会図書館デジタルコレクション
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部
- 更新日