枕草子 第222段 類聚的章段
日は
日は、入り日が沈みきった山の端に光がまだ残って赤く見えるところに、薄く黄ばんだ雲がたなびいているのがしみじみと趣深いという。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
日は。
夕日がすっかり沈んでしまった山の稜線に、光がまだ残って赤く見えているところに、薄く黄ばんだ雲がたなびいているのは、たいそうしみじみとした趣がある。
意訳
日の光の中で、作者が最もあわれ深いとするのは、夕日が沈んだあとの残照である。山の端に残る赤い光と、薄く黄ばんだ雲。「春はあけぼの」「秋は夕暮れ」の段にも通じる、作者の夕景への愛着がうかがえる。
語釈・文法注
文法
- 「やまぎは」
- 山際。山の稜線に接する空の部分。
解説
次の「月は」「星は」「雲は」と続く、天象の美を集めた一連の段の始まりである。
関連
出典
- 底本
- 丸岡桂・松下大三郎編『国文大観』日記草子部(枕草紙) 板倉屋書房、明治36年(1903)、324頁(コマ167)。国立国会図書館デジタルコレクション
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部
- 更新日