枕草子 第221段 類聚的章段
ふるものは
降るものとして、雪と霰を挙げ、霙は嫌だが雪がまじると趣があるという。雪は檜皮葺の屋根に降るのがすばらしく、瓦屋根に降った雪が少し消えかかるのもよい。時雨と霰は板屋、霜も板屋や庭がよいという。
場面イラスト(準備中)
- 1ふるふるふるものものものははは題
- 2雪雪ゆき、、、霰霰あられ。。。霙霙みぞれはははにくけれにくけれにくけれどどど雪雪ゆきののの眞白眞白ましろにてにてにてまじりまじりまじりたるたるたるをかしをかしおかし。。。雪雪ゆきはははひはだひはだひわだ葺葺ぶきいといといとめでたしめでたしめでたし。。。少少すこししし消消きえええがたがたがたににになりなりなりたるたるたるほどほどほど、、、又又またいといといと多多おおうううははは降降ふらららぬぬぬががが瓦瓦かわらののの目目めごとごとごとににに入入いりりりててて、、、黑黑くろううう眞白眞白ましろににに見見みえええたるたるたるいといといとをかしをかしおかし。。。時雨時雨しぐれ、、、霰霰あられははは板屋板屋いたや、、、霜霜しもももも板屋板屋いたや、、、庭庭にわ。。。
現代語訳
降るものは。
雪。霰。霙は嫌なものだけれど、雪が真っ白にまじっているのはおもしろい。雪は檜皮葺の屋根に降るのがたいそうすばらしい。少し消えかかったころや、またあまり多くは降らないのが、瓦の目ごとに入って、黒と真っ白とに見えているのはたいそうおもしろい。時雨や霰は板屋がよい。霜も板屋や庭がよい。
意訳
空から降るものと、それが映える場所との組み合わせを挙げている。雪は檜皮葺の屋根、うっすら積もった雪は瓦屋根の黒い溝との対比が美しい。時雨や霰は板屋根を打つ音がよいのであろう。視覚と聴覚の両方から、降るものの趣をとらえている。
語釈・文法注
文法
- 「ひはだ葺」
- 檜皮葺。檜の樹皮で葺いた屋根。
- 「板屋」
- 板葺きの屋根。霰や時雨が当たる音が趣深い。
解説
降るものと屋根の取り合わせという着眼点がおもしろい段である。
関連
出典
- 底本
- 丸岡桂・松下大三郎編『国文大観』日記草子部(枕草紙) 板倉屋書房、明治36年(1903)、323–324頁(コマ166–167)。国立国会図書館デジタルコレクション
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部
- 更新日