枕草子 第218段 類聚的章段
駅は
駅として、梨原、日暮れの駅、望月の駅、野口の駅、山の駅を挙げる。山の駅にはしみじみとした話を聞いていたうえに、またしみじみとしたことがあったので、やはりあれこれ合わせてしみじみと思うという。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
駅は。
梨原。日暮れの駅。望月の駅。野口の駅。山の駅。山の駅は、しみじみとした話を聞いておいたうえに、またしみじみとしたことがあったので、やはりあれこれ合わせてしみじみと思われる。
意訳
街道の宿駅を挙げた段である。最後の山の駅について、以前からしみじみとした話を聞いていたうえに、自分にもまた心に残る出来事があったと述べるが、その内容は語られない。語らずにおくことで、かえって読者の想像をかき立てる結び方である。
語釈・文法注
文法
- 「うまや」
- 駅。街道に置かれ、馬を乗り継いだり旅人が休んだりする施設。
- 「望月の驛」
- 信濃国の望月の牧(長野県佐久市)に近い駅とされる。
解説
地名尽くしの段の一つであるが、最後に作者自身の思い出をほのめかしているのが特徴的である。
関連
出典
- 底本
- 丸岡桂・松下大三郎編『国文大観』日記草子部(枕草紙) 板倉屋書房、明治36年(1903)、321頁(コマ164)。国立国会図書館デジタルコレクション
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部
- 更新日