古典ライブラリー

枕草子 第178段 日記的章段

御形の宣旨

みあれの宣旨という女房が、五寸ほどのかわいらしい殿上童の人形を作り、みずらを結い装束を整えて、「ともあきらのおほきみ」と名を書いて献上したところ、帝がたいそう喜ばれたという話。

  1. 1みあれみあれみあれののの、、、五寸ごすん五寸ごすんごすんばかりばかりばかりなるなるなる殿上てんじやう殿上てんじやうてんじょうわらはわらはわらわのののいといといとをかしげをかしげおかしげなるなるなるをををつくりつくりつくりててて、、、みづらみづらみずらゆひゆひゆい、、、さうぞくさうぞくそうぞくなどなどなどうるはしくうるはしくうるわしくしししててて名な名ななかきかきかきててて奉たてまつ奉たてまつたてまつらららせせせたりたりたりけるけるけるににに、、、「「「のののおほきみおほきみおおきみ」」」ととと書か書かかきききたりたりたりけるけるけるをををこそこそこそいみじういみじういみじゅうせせせさせさせさせ給たま給たまたまひひいけれけれけれ。。。

引用の仕方

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現代語訳

御形の宣旨が、五寸ほどの殿上童で、たいそうかわいらしいのを人形に作って、みずらを結い、装束などをきちんと整えて、名を書いて献上したところ、「ともあきらのおほきみ」と書いてあったのを、帝はたいそうお喜びになった。

意訳

前段に続く村上天皇の時代の逸話である。女房が手作りの小さな人形を献上し、それに天皇の皇子の名に似せた「ともあきらのおほきみ」という名をつけた。人形遊びの趣向と、名付けの機知とが帝を喜ばせたのである。

語釈・文法注

みあれのせんじ
御形(みあれ)の宣旨。村上天皇に仕えた女房の呼び名。賀茂の御阿礼(みあれ)の祭に関わる宣旨を務めたことによるとされる。
ともあきら
兼明親王(醍醐天皇の皇子)の名「兼明」を思わせる名とする説などがある。

文法

「みづら」
角髪。少年の髪型で、髪を左右に分けて耳のあたりで輪にして束ねたもの。
「いみじうせさせ給ひけれ」
三巻本では「いみじう興ぜさせ給ひけれ」。たいそうおもしろがられた。

解説

短い逸話であるが、宮廷の女房たちが手仕事と機知とで帝を楽しませていた様子がうかがえる。前段とともに、村上天皇の時代の後宮を理想として語ったものである。

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出典

底本
丸岡桂・松下大三郎編『国文大観』日記草子部(枕草紙) 板倉屋書房、明治36年(1903)、303頁(コマ154)。国立国会図書館デジタルコレクション
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部
更新日