古典ライブラリー

枕草子 第158段 類聚的章段

とくゆかしきもの

早く見たり知ったりしたいものとして、巻染・斑濃・括り染などの染め上がり、人が子を産んだときの男女の別、除目の翌朝に知人が任官したかどうか、思う人からの手紙を挙げる。

  1. 1とくとくとくゆかしきゆかしきゆかしきものものもの題
  2. 2まきまきまきぞめぞめぞめ、、、むらごむらごむらご、、、くゝりくゝりくくりものものものなどなどなど染そ染そそめめめたるたるたる。。。人ひと人ひとひとののの子こ子ここ產う產ううみみみたるたるたる、、、男をとこ男をとこおとこ女をんな女をんなおんなとくとくとく聞き聞ききかかかまほしまほしまほし。。。よきよきよき人ひと人ひとひとはははさらさらさらなりなりなり、、、えせものえせものえせものげすげすげすのののきはきはきわだにだにだにきかきかきかまほしまほしまほし。。。ぢもくぢもくじもくのののまだまだまだつとめてつとめてつとめて、、、かならずかならずかならずしるしるしる人ひと人ひとひとのののなるなるなるべきべきべきをりをりおりもももきかきかきかまほしまほしまほし。。。思おも思おもおもふふう人ひと人ひとひとのののおこせおこせおこせたるたるたる文ふみ文ふみふみ。。。

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

早く見たい、知りたいもの。

巻染、斑濃、括り染などの染め物の仕上がり。人が子を産んだときは、男か女か早く聞きたい。身分の高い人はもちろん、つまらない者や下々の者の場合でさえ聞きたい。除目の翌朝早く、きっと任官するはずの知人がいる折も、早く聞きたい。思う人がよこした手紙。

意訳

結果が出るのを待ちきれないものを集めている。染め物は布をほどいてみるまで模様がわからない。出産は男か女か、除目は知人が官を得たかどうか。そして恋しい人からの手紙は、受け取ったらすぐに開けて読みたい。待つ時間のもどかしさが共通している。

語釈・文法注

文法

「まきぞめ、むらご、くゝりもの」
いずれも布の一部を縛ったり巻いたりして染め分ける技法。ほどいてみるまで仕上がりがわからない。
「ぢもく」
除目。官職を任命する儀式。夜を徹して行われ、翌朝に結果がわかった。

解説

次段の「こゝろもとなきもの」と対になる内容である。期待と好奇心の強い作者の性格がよく表れている。

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出典

底本
丸岡桂・松下大三郎編『国文大観』日記草子部(枕草紙) 板倉屋書房、明治36年(1903)、292頁(コマ149)。国立国会図書館デジタルコレクション
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部
更新日