古典ライブラリー

枕草子 第156段 類聚的章段

苦しげなるもの

つらそうなものとして、夜泣きする子の乳母、二人の女に恨まれる男、手ごわい物の怪を引き受けた験者、疑い深い男に深く愛された女、一の所で寵愛される人、いらいらしている人を挙げる。

  1. 1くるしげくるしげくるしげなるなるなるものものもの題
  2. 2夜泣よなき夜泣よなきよなきととといふいふいうものものものするするするちごちごちごのののめのとめのとめのと、、、思おも思おもおもふふう人ひと人ひとひと二人ふたり二人ふたりふたりもちもちもちてててこなたこなたこなたかなたかなたかなたににに恨うら恨うらうらみみみふすべふすべふすべられられられたるたるたる男をとこ男をとこおとこ。。。こはきこはきこわきものゝけものゝけもののけあづかりあづかりあずかりたるたるたる驗者げんざ驗者げんざげんざ、、、げんげんげんだにだにだに早はや早はやはやくくくばばばよかるよかるよかるべきべきべきををを、、、さしもさしもさしもなきなきなきをををさすがさすがさすがににに人ひと人ひとひとわらはれわらはれわらわれにににあらあらあらじじじととと念ねん念ねんねんずるずるずるいといといとくるしげくるしげくるしげなりなりなり。。。わりなくわりなくわりなく物もの物ものもの疑うたが疑うたがうたがひひいするするする男をとこ男をとこおとこにににいみじういみじういみじゅう思おも思おもおもははわれれれたるたるたる女をんな女をんなおんな。。。一いち一いちいちののの所ところ所ところところににに時とき時ときときめくめくめく人ひと人ひとひとももも得え得ええやすくやすくやすくはははあらあらあらねねねどどどそれそれそれはははよかよかよかめりめりめり。。。心こころ心こころこころいらいらいられれれしししたるたるたる人ひと人ひとひと。。。

引用の仕方

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現代語訳

つらそうなもの。

夜泣きというものをする幼児の乳母。思う女を二人持って、あちらこちらから恨まれ、嫉妬されている男。手ごわい物の怪の調伏を引き受けた験者は、効き目さえ早く現れればよいのだが、さほどでもないのを、それでも人に笑われまいと懸命に祈るのは、たいそうつらそうだ。むやみに疑い深い男に、深く愛されている女。摂関家などで時めいている人も、気楽ではないけれど、それはよいほうだろう。いらいらしている人。

意訳

傍から見ていてつらそうな立場の人を集めている。泣きやまない子を抱えた乳母、二人の女の間で板挟みになる男、効き目の現れない祈祷を続ける験者、嫉妬深い男に愛された女。どれも、逃げ場のない状況に置かれた人々である。権勢家に仕えて時めく人も気苦労はあるが、それはまだましだ、という一言に、宮仕えの実感がこもっている。

語釈・文法注

文法

「ふすべられたる」
「ふすぶ」は、嫉妬する、恨む。
「驗者」
験者(げんざ)。加持祈祷によって物の怪を払う修験の僧。
「一の所」
摂政・関白の家。第一の権門。

解説

他人の苦境を冷静に観察した段である。験者の例では、祈祷の効き目が出ないのに意地を張って祈り続ける姿を描き、人の見栄に対する作者の鋭い目がうかがえる。

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出典

底本
丸岡桂・松下大三郎編『国文大観』日記草子部(枕草紙) 板倉屋書房、明治36年(1903)、291頁(コマ148)。国立国会図書館デジタルコレクション
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部
更新日