枕草子 第147段 類聚的章段
きたなげなるもの
汚らしいものとして、鼠の巣、朝遅く手を洗う人、白い鼻水、鼻をすすって歩く幼児、油の容器、雀の子、暑い頃に長く入浴しない人、着古した衣を挙げ、なかでも練色の衣が汚らしいという。
場面イラスト(準備中)
- 1きたなげきたなげきたなげなるなるなるものものもの題
- 2鼠鼠ねずみのののすみかすみかすみか、、、つとめてつとめてつとめて手手ておそくおそくおそくあらふあらふあらう人人ひと、、、白白しろきききつきはなつきはなつきわな、、、すゝばなすゝばなすすばなしししありくありくありくちごちごちご、、、油油あぶら入入いるゝるゝるる物物もの、、、雀雀すずめののの子子こ。。。暑暑あつきききほどほどほどににに久久ひさしくしくしくゆあみゆあみゆあみぬぬぬ。。。きぬきぬきぬののの萎萎なえええたるたるたるはははいづれいづれいずれもももいづれいづれいずれもももきたなげきたなげきたなげなるなるなる中中なかににに、、、練色練色ねりいろのののきぬきぬきぬこそこそこそきたなげきたなげきたなげなれなれなれ。。。
現代語訳
汚らしいもの。
鼠の巣。朝、遅く手を洗う人。白い鼻水。鼻をすすりながら歩き回る幼児。油を入れる容器。雀の子。暑いころに長い間湯浴みしない人。着古した衣はどれもこれも汚らしいけれど、中でも練色の衣が汚らしい。
意訳
不潔さを感じさせるものを率直に並べた段である。鼠の巣や鼻水といった生理的な不快感から、着古した衣まで、日常の中の汚れが挙げられる。最後に、練色(生成りの薄黄色)の衣が着古すと特に汚く見える、という観察を加えるところが作者らしい。
語釈・文法注
文法
- 「つきはな」
- 鼻水。「つく」は「垂る」の意か。
- 「練色」
- 練り絹の色。白に少し黄みを帯びた色で、汚れが目立ちやすい。
解説
前段「きよしと見ゆるもの」と対照をなす段である。雀の子が挙がっているのは、羽の生えそろわない雛のみすぼらしさによるものだろう。
関連
出典
- 底本
- 丸岡桂・松下大三郎編『国文大観』日記草子部(枕草紙) 板倉屋書房、明治36年(1903)、287頁(コマ146)。国立国会図書館デジタルコレクション
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部
- 更新日