枕草子 第143段 随想的章段
清げなる男の
こざっぱりとした男が一日じゅう双六を打ち、夜になってもまだ飽きずに、相手が賽を入れるのを待ち構え、烏帽子を振りやってじっと見守る姿を、得意げで頼もしく見えると描く。
場面イラスト(準備中)
- 1清清きよげげげなるなるなるをのこをのこおのこのののすぐろくすぐろくすぐろくををを日日ひひとひといと日日ひうちうちうちててて、、、猶猶なお飽飽あかかかぬぬぬにににややや、、、みじかきみじかきみじかき燈臺燈臺とうだいににに火火ひをををあかくあかくあかくかゝげかゝげかかげててて、、、敵敵かたきのののさいさいさいをををこひこひこいせめせめせめててて、、、とみにとみにとみにももも入入いれれれねねねばばば、、、ををを盤盤ばんのののうへうへうえにににたてゝたてゝたてて待待まつつつ。。。狩衣狩衣かりぎぬのののくびくびくびののの顏顏かおにににかゝれかゝれかかればばば片手片手かたてしししててておしおしおし入入いれれれててて、、、いといといとこはからこはからこわからぬぬぬゑばうしゑばうしえぼうしをををふりふりふりやりやりやりててて、、、さささはははいみじういみじういみじゅう呪呪のろふふうともともともうちうちうちはづしはづしはずしてててむむんやややととと心心こころもとなげもとなげもとなげにににうちうちうちまもりまもりまもりたるたるたるこそこそこそほこりかほこりかほこりかににに見見みゆれゆれゆれ。。。
現代語訳
こざっぱりとした男が双六を一日じゅう打って、まだ飽きないのだろうか、低い灯台に火を明るくかきたてて、相手が賽を振るのをせき立てて、相手がなかなか筒に入れないので、自分の筒を盤の上に立てて待っている。狩衣の襟が顔にかかるので、片手で押し込んで、あまり硬くない烏帽子を振りやって、「どんなにひどく呪っても、打ち外させてやるものか」と、待ち遠しそうにじっと見守っているのは、得意げに見える。
意訳
双六に熱中する若い男の姿をとらえた短い段である。一日打っても飽き足らず、夜になって灯台の火をかきたて、相手の番を今か今かと待ちかまえる。襟を押し込み、烏帽子をずらして盤をにらむ姿には、勝負に夢中な若者の意気込みがあふれている。
語釈・文法注
- どう
- 筒(どう)。双六で賽を入れて振る筒。
文法
- 「こひせめて」
- 乞ひ責めて。せき立てて。
- 「ほこりかに」
- 得意げに、意気揚々と。
解説
次の碁の段とともに、遊びに熱中する人の姿を描いたものである。しぐさの一つ一つを細かく描写し、人物を生き生きと浮かび上がらせている。
関連
出典
- 底本
- 丸岡桂・松下大三郎編『国文大観』日記草子部(枕草紙) 板倉屋書房、明治36年(1903)、287頁(コマ146)。国立国会図書館デジタルコレクション
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部
- 更新日