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枕草子 第123段 類聚的章段

恥づかしきもの

こちらが気後れするものとして、男の心の内、寝つきの浅い夜居の僧、暗がりの盗人などを挙げ、女房たちのおしゃべりを聞いている夜居の僧の気配を恥じる。後半は、表面は優しくふるまいながら、内心では女を見下し、よそでうわさをする男の心を鋭く描く。

  1. 1はづかしきはづかしきはずかしきものものもの題
  2. 2男をとこ男をとこおとこののの心こころ心こころこころのののうちうちうち、、、いざときいざときいざときののの僧そう僧そうそう。。。みそかみそかみそかぬすびとぬすびとぬすびとのののさるべきさるべきさるべきくまくまくまにににかくれかくれかくれ居ゐ居ゐいててて、、、いかにいかにいかに見み見みみるるるらむらむらんををを誰たれ誰たれたれかかかははは知し知ししらららむむん、、、暗くら暗くらくらきききまぎれまぎれまぎれにににふところふところふところににに物もの物ものもの引ひ引ひひききき入い入いいるゝるゝるる人ひと人ひとひともももあらあらあらむむんかしかしかし。。。それそれそれははは同おな同おなおなじじじ心こころ心こころこころにににをかしをかしおかしとととややや思おも思おもおもふふうらむらむらん。。。よゐよゐよいののの僧そう僧そうそうはははいといといとはづかしきはづかしきはずかしきものものものなりなりなり。。。若わか若わかわかききき人ひと人ひとひとののの集あつま集あつまあつまりりりてててははは人ひと人ひとひとのののうへうへうえをををいひいひいい笑わら笑わらわらひひい、、、そしりそしりそしり惡にく惡にくにくみみみもももするするするををを、、、つくづくつくづくつくずくととと聞き聞ききききき集あつ集あつあつむるむるむる心こころ心こころこころのののうちうちうちもももはづかしはづかしはずかし。。。「「「あなあなあなうたてうたてうたてかしかましかしかましかしかまし」」」などなどなど御お御おお前まへ前まへまえ近ちか近ちかちかききき人々ひとびと人々ひとびとひとびとののの、、、物もの物ものものけしきばみけしきばみけしきばみいふいふいうををを聞き聞ききききき入い入いいれれれずずずいひいひいいいひいひいいてててのののはてはてはてはははうちうちうち解と解ととけけけてててねねねぬるぬるぬる後のち後のちのちもももはづかしはづかしはずかし。。。
  3. 3男をとこ男をとこおとこはははうたてうたてうたておもふおもふおもうさまさまさまならならならずずず、、、もどかしうもどかしうもどかしゅう心こころ心こころこころづきづきずきなきなきなき事こと事ことことありありありととと見み見みみれれれどどど、、、さしさしさし向むか向むかむかひひいたるたるたる人ひと人ひとひとをををすかしすかしすかしたのむたのむたのむこそこそこそ耻はづ耻はづはずかしけれかしけれかしけれ。。。ましてましてましてなさけなさけなさけありありありこのましきこのましきこのましき人ひと人ひとひとににに知し知ししららられれれたるたるたるなどなどなどははは愚おろか愚おろかおろかなりなりなりととと思おも思おもおもふふうべくべくべくももももてなさもてなさもてなさずずずかしかしかし。。。心こころ心こころこころのののうちうちうちにににのみのみのみもももあらあらあらずずず。。。又また又またまた皆みな皆みなみなこれこれこれががが事こと事ことことはははかれかれかれににに語かた語かたかたりりり、、、かれかれかれががが事こと事ことことはははこれこれこれにににいひいひいいきかすきかすきかすべかべかべかめるめるめるををを、、、我わ我わわがががことことことをををばばば知し知ししらららでででかくかくかく語かた語かたかたるるるをををばばばこよなきこよなきこよなきなめりなめりなめりととと思おも思おもおもひひいやややすすすらむらむらんととと思おも思おもおもふふうこそこそこそ耻はづ耻はづはずかしけれかしけれかしけれ。。。いでいでいであはれあはれあわれ、、、又また又またまたあはあはあわじじじととと思おも思おもおもふふう人ひと人ひとひとににに逢あ逢ああへへえばばば、、、心こころ心こころこころもももなきなきなきものものものなめりなめりなめりととと見み見みみえええててて耻はづ耻はづはずかしくかしくかしくもももあらあらあらぬぬぬ物もの物ものものぞぞぞかしかしかし。。。いみじくいみじくいみじく哀あはれ哀あはれあわれににに心苦こころぐる心苦こころぐるこころぐるしげしげしげににに見み見みみすてすてすて難がた難がたがたききき事こと事ことことなどなどなどをををいさゝかいさゝかいささか何事なにごと何事なにごとなにごととととももも思おも思おもおもははわぬぬぬもももいかなるいかなるいかなる心こころ心こころこころぞぞぞとととこそこそこそはははあさましけれあさましけれあさましけれ。。。さすがさすがさすがににに人ひと人ひとひとのののうへうへうえをををばばばもどきもどきもどき、、、物もの物ものものをををいといといとよくよくよくいふいふいうよよよ。。。ことにことにことにたのもしきたのもしきたのもしき人ひと人ひとひともももなきなきなき宮みや宮みやみやづかへづかへずかえののの人ひと人ひとひとなどなどなどをををかたらひかたらひかたらいててて、、、たゞたゞただにににもももあらあらあらずずずなりなりなりたるたるたる有樣ありさま有樣ありさまありさまなどなどなどをををももも知し知ししらららでででやみやみやみぬるぬるぬるよよよ。。。

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

こちらが気後れするもの。

男の心の内。目ざとい夜居の僧。こっそり忍び込んだ盗人が、しかるべき物陰に隠れていて、こちらをどんなふうに見ているだろうかと、誰が知ろう。暗がりにまぎれて、懐に物を引き入れる人もいることだろう。その盗人は、同じ気持ちでおもしろいと思っているだろうか。夜居の僧は、たいそう気後れのするものである。若い女房たちが集まっては、人のうわさをして笑ったり、悪口を言ったり憎んだりもするのを、じっと聞き集めている、その心の内も気が引ける。「まあいやだ、やかましい」などと、御前近くに仕える女房たちが、きつい様子で言うのを聞き入れもせず、しゃべり続けたあげくに、すっかり気を許して寝てしまった後も、気後れがする。

男は、いやなことに思うようでもなく、非難したくなるような、気に入らないことがあると思っても、向かい合っている女をだまして頼りにさせるのは、気後れがするものだ。まして、情け深く人好きのする人として知られている男などは、女に、いいかげんな男だと思われるようなふるまいはしない。心の中で思うだけではない。また、あの人のことはこの人に話し、この人のことはあの人に言い聞かせたりするようだが、女は自分のことは知らないで、こうしてほかの女のことを話してくれるのを、自分は格別に思われているのだと思っているのだろうかと思うと、気後れがする。いやもう、二度と会うまいと思う人に会うと、薄情な人なのだと見えて、気後れもしないものだ。たいそうかわいそうで心苦しく、見捨てがたいことなどを、少しも何とも思わないのも、どういう心なのだろうと、あきれてしまう。それでいて、人のことは非難し、口だけはたいそう達者に言うのだよ。特に頼りになる後ろ盾もない宮仕えの女などと親しくなって、身ごもった様子なども知らないふりをして終わってしまうのだよ。

意訳

「恥づかし」は、相手がすぐれていて、こちらが気後れするという意味である。夜通し近くに控える夜居の僧は、女房たちのうわさ話をすべて聞いているに違いない。そう思うと、聞かれた側はどうにも落ち着かない。後半は男の心の内がテーマになる。女の前では優しくふるまい、陰ではほかの女のことを話題にし、女が子を宿しても素知らぬ顔で去っていく。作者の筆は、宮仕えの女性たちが置かれた弱い立場を見すえて鋭い。

語釈・文法注

よゐの僧
夜居の僧。貴人の身を守るために、夜通し近くに控えて加持祈祷をする僧。

文法

「いざとき」
「寝聡し」。目ざとい、眠りが浅い。
「たゞにもあらずなりたる」
普通の体ではなくなった、すなわち身ごもったことをいう。

解説

前半では、物陰から見られているかもしれない、何もかも聞かれているかもしれないという、見えない視線への気後れが語られる。夜居の僧と盗人を並べているところに、作者のユーモアがある。

後半は、男性の不誠実さへの批判として読める部分で、宮仕えの女性の弱い立場への同情がこめられている。女房として多くの男女関係を見てきた作者の実感であろう。

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出典

底本
丸岡桂・松下大三郎編『国文大観』日記草子部(枕草紙) 板倉屋書房、明治36年(1903)、269–270頁(コマ137–138)。国立国会図書館デジタルコレクション
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部
更新日