古典ライブラリー

枕草子 第119段 随想的章段

正月に寺にこもりたるは

正月に長谷寺へ参籠したときの見聞を、細やかに書きとめる。急な階段を平気で上り下りする若い僧、仏前の灯明と祈りの声、隣で忍びやかに額づく男、夜通しの勤行、身分のありそうな参詣人の一行などを描き、寺ごもりには気の合う連れが欲しいと結ぶ。

  1. 1正月しやうぐわつ正月しやうぐわつしょうがつににに寺てら寺てらてらにににこもりこもりこもりたるたるたるはははいみじくいみじくいみじく寒さむ寒さむさむくくく雪ゆき雪ゆきゆきがちがちがちににに氷こほ氷こほこおりりりたるたるたるこそこそこそをかしけれをかしけれおかしけれ。。。雨あめ雨あめあめなどなどなどののの降ふ降ふふりりりぬぬぬべきべきべき景色けしき景色けしきけしきなるなるなるはははいといといとわろしわろしわろし。。。などなどなどににに詣まう詣まうもうでゝでゝでて局つぼね局つぼねつぼねなどなどなどするするするほどほどほどははは、、、のののもともともとににに車くるま車くるまくるま引ひ引ひひきききよせよせよせててて立た立たたてるてるてるににに、、、おびおびおびばかりばかりばかりしししたるたるたる若わか若わかわかききき法師ほふし法師ほふしほうしばらばらばらのののあしだあしだあしだととといふいふいうものものものをををはきはきはきててて、、、いさゝかいさゝかいささかつゝみつゝみつつみもももなくなくなくおりおりおりのぼるのぼるのぼるとてとてとて何なに何なになにととともももなきなきなき經きやう經きやうきょうのののはしはしはしうちうちうち讀よ讀よよみみみ、、、倶舍くしや倶舍くしやくしゃのののををを少すこ少すこすこしししいひいひいいつゞけつゞけつづけありくありくありくこそこそこそ所ところ所ところところにににつけつけつけてててをかしけれをかしけれおかしけれ。。。わがわがわがのぼるのぼるのぼるはははいといといとあやふくあやふくあやうくかたはらかたはらかたわらににによりよりよりててて、、、高欄かうらん高欄かうらんこうらんおさへおさへおさえてててゆくゆくゆくものものものををを、、、唯ただ唯ただただ板敷いたじき板敷いたじきいたじきなどなどなどのののやうやうようににに思おも思おもおもひひいたるたるたるもももをかしをかしおかし。。。局つぼね局つぼねつぼねしししたりたりたりなどなどなどいひいひいいてててくつくつくつどもどもどももてもてもてきききててておろすおろすおろす、、、きぬきぬきぬかへさまかへさまかえさまににに引ひ引ひひきききかへしかへしかえしなどなどなどしししたるたるたるもももありありあり。。。裳も裳ももからぎぬからぎぬからぎぬなどなどなどこはごはしくこはごはしくこわごわしくさうぞきさうぞきそうぞきたるたるたるもももありありあり。。。ふかぐつふかぐつふかぐつ、、、などなどなどはきはきはきててて廊らう廊らうろうのののほどほどほどなどなどなどくつくつくつすりすりすり入い入いいるるるははは、、、うちうちうちわたりわたりわたりめきめきめきててて又また又またまたをかしをかしおかし。。。うちとうちとうちとなどなどなどゆるさゆるさゆるされれれたるたるたる若わか若わかわかききき男をとこ男をとこおとこどもどもども家いへ家いへいえののの子こ子ここなどなどなど又また又またまた立た立たたちちちつゞきつゞきつづきててて「「「そこもとそこもとそこもとはははおちおちおちたるたるたる所ところ所ところところににに侍はべ侍はべはべるるるめりめりめり。。。あがりあがりあがりたるたるたる」」」などなどなど敎をし敎をしおしへへへゆくゆくゆく。。。何物なにもの何物なにものなにものにににかかかあらあらあらむむん、、、いといといと近ちか近ちかちかくくくさしさしさし步あゆ步あゆあゆみみみさいだつさいだつさいだつものものものなどなどなどををを「「「しばししばししばし、、、人ひと人ひとひとのののおはしますおはしますおわしますににに、、、かくかくかくはははまじらまじらまじらぬぬぬわざわざわざなりなりなり」」」などなどなどいふいふいうををを、、、げにげにげにとてとてとて少すこ少すこすこししし立た立たたちちちおくるゝおくるゝおくるるもももありありあり。。。又また又またまた聞き聞きききききももも入い入いいれれれずずず我われ我われわれまづまづまずとくとくとく佛ほとけ佛ほとけほとけののの御お御おおまへまへまえにににとととゆくゆくゆくもももありありあり。。。局つぼね局つぼねつぼねにににゆくゆくゆく程ほど程ほどほどももも人ひと人ひとひとのののゐゐいなみなみなみたるたるたる前まへ前まへまえををを通とほ通とほとおりりり行ゆ行ゆゆけけけばばばいといといとうたてうたてうたてあるあるあるににに、、、犬いぬ犬いぬいぬののの中なか中なかなかををを見み見みみ入い入いいれれれたるたるたる心ここ心ここここちちちいみじくいみじくいみじくたふとくたふとくたうとく、、、などてなどてなどて月頃つきごろ月頃つきごろつきごろもももまうでまうでもうでずずず過すぐ過すぐすぐしししつつつらむらむらんとてとてとてまづまづまず心こころ心こころこころもももおこさおこさおこさるるる。。。
  2. 2常灯じやうとう常灯じやうとうじょうとうにににはははあらあらあらでででうちうちうちににに又また又またまた人ひと人ひとひとののの奉たてまつ奉たてまつたてまつりりりたるたるたる、、、おそろしきおそろしきおそろしきまでまでまでもももえええたるたるたるににに佛ほとけ佛ほとけほとけのののきらきらきらきらきらきらととと見み見みみえええ給たま給たまたまへへえるるるいみじくいみじくいみじくたふとげたふとげたうとげににに、、、手て手ててごとごとごとににに文ふみ文ふみふみををを捧ささ捧ささささげげげてててににに向むか向むかむかひひいてててろぎろぎろぎちかふちかふちかうももも、、、さばかりさばかりさばかりゆすりゆすりゆすりみちみちみちててて、、、これこれこれはははととと取と取ととりりりはなちはなちはなちててて聞き聞きききききわくわくわくべくべくべくもももあらあらあらぬぬぬににに、、、せめてせめてせめてしぼりしぼりしぼり出いだ出いだいだしししたるたるたるこゑごゑこゑごゑこえごえのののさすがさすがさすがににに又また又またまた紛まぎ紛まぎまぎれれれずずず。。。「「「千せん千せんせんとうとうとうののの御おん御おんおん志こころざし志こころざしこころざしはははなにがしなにがしなにがしののの御おん御おんおんためためため」」」とととわづかわづかわずかににに聞きこ聞きこきこゆゆゆ。。。おびおびおびうちうちうちかけかけかけててて拜をが拜をがおがみみみ奉たてまつ奉たてまつたてまつるるるににに、、、「「「こゝこゝここにににかうかうこうさぶらふさぶらふさぶらう」」」ととといひいひいいてててしきみしきみしきみののの枝えだ枝えだえだををを折を折をおりりりてててもてもてもてきききたるたるたるなどなどなどのののたふときたふときたうときなどなどなどもももなほなほなおをかしをかしおかし。。。犬いぬ犬いぬいぬふせぎふせぎうせぎのののかたかたかたよりよりより法師ほふし法師ほふしほうし寄よ寄よよりりりきききててて「「「いといといとよくよくよく申まう申まうもうししし侍はべ侍はべはべりりりぬぬぬ。。。いくかいくかいくかばかりばかりばかりこもらこもらこもらせせせ給たま給たまたまふふうべきべきべき」」」などなどなど問と問ととふふう。。。「「「しかしかしかしかしかしかののの人ひと人ひとひとこもらこもらこもらせせせ給たま給たまたまへへえりりり」」」などなどなどいひいひいい聞き聞ききかかかせせせててていぬるいぬるいぬるすなはちすなはちすなわち火桶ひをけ火桶ひをけひおけくだくだくだ物もの物ものものなどなどなどもてもてもてきききつゝつゝつつかすかすかす。。。ににに手水てうづ手水てうづちょうずなどなどなど入い入いいれれれてててたらひたらひたらいののの手て手ててもももなきなきなきなどなどなどありありあり。。。「「「御お御おおともともともののの人ひと人ひとひとはははかのかのかの坊ばう坊ばうぼうににに」」」などなどなどいひいひいいててて呼よ呼よよびびびもてもてもて行ゆ行ゆゆけけけばばば、、、かはりがはりかはりがはりかわりがわりぞぞぞゆくゆくゆく。。。
  3. 3ののの鐘かね鐘かねかねのののおとおとおとわがわがわがなゝりなゝりななりととと聞き聞ききけけけばばばたのもしくたのもしくたのもしく聞きこ聞きこきこゆゆゆ。。。かたはらかたはらかたわらににによろしきよろしきよろしき男をとこ男をとこおとこのののいといといと忍しの忍しのしのびびびやかやかやかにににぬかぬかぬかなどなどなどつくつくつく。。。たちゐたちゐたちいのののほどほどほどももも心こころ心こころこころあらあらあらむむんととと聞きこ聞きこきこえええたるたるたるががが、、、いたくいたくいたく思おも思おもおもひひい入い入いいりりりたるたるたる氣色けしき氣色けしきけしきにてにてにて、、、いいいもももねねねずずず行おこな行おこなおこなふふうこそこそこそいといといと哀あはれ哀あはれあわれなれなれなれ。。。うちうちうちやすむやすむやすむ程ほど程ほどほどははは經きやう經きやうきょう高たか高たかたかくくくははは聞きこ聞きこきこえええぬぬぬほどほどほどににに讀よ讀よよみみみたるたるたるもももたふとげたふとげたうとげなりなりなり。。。高たか高たかたかくくくうちうちうち出い出いいでででさせさせさせまほしきまほしきまほしきにににましてましてまして鼻はな鼻はなはななどなどなどをををけざやかけざやかけざやかににに聞き聞きききききにくゝにくゝにくくはははあらあらあらででで、、、少すこ少すこすこししし忍しの忍しのしのびびびてててかみかみかみたるたるたるははは何事なにごと何事なにごとなにごとををを思おも思おもおもふふうらむらむらん。。。かれかれかれをををかなへかなへかなえばやばやばやとととこそこそこそ覺おぼ覺おぼおぼゆれゆれゆれ。。。
  4. 4日ひ日ひひごろごろごろこもりこもりこもりたるたるたるににに晝ひる晝ひるひるははは少すこ少すこすこしししのどかのどかのどかにににぞぞぞ早はや早はやはようううはははありありありししし。。。法師ほふし法師ほふしほうしののの坊ばう坊ばうぼうにににをのこをのこおのこどもどもどもわらはべわらはべわらわべなどなどなどゆきゆきゆきてててつれづれつれづれつれずれなるなるなるににに、、、唯ただ唯ただただかたはらかたはらかたわらにににをををいといといと高たか高たかたかくくく俄には俄にはにわかかかににに吹ふ吹ふふききき出いだ出いだいだしししたるたるたるこそこそこそ驚おどろ驚おどろおどろかかかるれるれるれ。。。淸きよ淸きよきよげげげなるなるなるたてたてたて文ぶみ文ぶみぶみなどなどなどもたもたもたせせせたるたるたる男をとこ男をとこおとこのののずきやうずきやうずきょうののの物もの物ものものうちうちうち置お置おおきききててて、、、堂童子だうどうじ堂童子だうどうじどうどうじなどなどなど呼よ呼よよぶぶぶ聲こゑ聲こゑこえははは山やま山やまやまひゞきひゞきひびきあひあひあいてててきらきらしうきらきらしうきらきらしゅう聞きこ聞きこきこゆゆゆ。。。鐘かね鐘かねかねののの聲こゑ聲こゑこえひゞきひゞきひびきまさりまさりまさりててていづこいづこいずこならならならむむんととと聞き聞ききくくく程ほど程ほどほどににに、、、やんごとなきやんごとなきやんごとなき所ところ所ところところののの名な名ななうちうちうちいひいひいいててて御ご御ごごさんさんさんたひらかたひらかたいらかににになどなどなど、、、などなどなどしししたるたるたる。。。すゞろすゞろすずろにににいかならいかならいかならむむんととと覺束おぼつか覺束おぼつかおぼつかなくなくなく念ねん念ねんねんぜぜぜらるゝらるゝらるる。。。これこれこれはははたゞたゞただなるなるなるをりをりおりのののことことことなめりなめりなめり。。。
  5. 5正月しやうぐわつ正月しやうぐわつしょうがつなどなどなどにににははは唯ただ唯ただただいといといと物もの物ものものさわがしくさわがしくさわがしく物もの物ものもののぞみのぞみのぞみなどなどなどするするする人ひと人ひとひとのののひまひまひまなくなくなくまうづるまうづるもうずる見み見みみるるるほどほどほどににに、、、おこなひおこなひおこないもももしやらしやらしやられれれずずず、、、日ひ日ひひのののうちうちうち暮く暮くくるゝるゝるるにににまうづるまうづるもうずるはははこもるこもるこもるひとひとひとなめりなめりなめり。。。小こ小ここ法師ほふし法師ほふしほうしばらばらばらのののもたぐもたぐもたぐべくべくべくもももあらあらあらぬぬぬ屏風びやうぶ屏風びやうぶびょうぶなどなどなどののの高たか高たかたかききき、、、いといといとよくよくよくししし、、、たゝみたゝみたたみなどなどなどほうとほうとほうとたてたてたておくおくおくととと見み見みみれれればばば、、、唯ただ唯ただただ局つぼね局つぼねつぼねににに出い出いいでゝでゝでて犬いぬ犬いぬいぬふせぎふせぎうせぎにににすだれすだれすだれをををさらさらさらさらさらさらとととかくるかくるかくるさまさまさまなどなどなどぞぞぞいみじくいみじくいみじくしつけしつけしつけたるたるたるははは安やす安やすやすげげげなりなりなり。。。そよそよそよそよそよそよとととあまたあまたあまたおりおりおりててておとなおとなおとなだちだちだちたるたるたる人ひと人ひとひとののの、、、いやしからいやしからいやしからずずず忍しの忍しのしのびびびやかやかやかなるなるなる御おほん御おほんおんけはひけはひけわいにてにてにて、、、かへるかへるかえる人ひと人ひとひとにににやややあらあらあらむむん「「「そのそのそのうちうちうちあやふしあやふしあやうし。。。火ひ火ひひののの事こと事ことこと制せい制せいせいせせせよよよ」」」などなどなどいふいふいうもももありありあり。。。七なな七ななななつつつ八や八ややつつつばかりばかりばかりなるなるなるをのこゞをのこゞおのこごのののあいぎやうあいぎやうあいぎょうづきづきずきおごりおごりおごりたるたるたる聲こゑ聲こゑこえにてにてにて、、、さぶらひさぶらひさぶらい人びと人びとびと呼よ呼よよびびびつけつけつけ物もの物ものものなどなどなどいひいひいいたるたるたるけはひけはひけわいもももいといといとをかしをかしおかし。。。又また又またまた三み三みみつつつばかりばかりばかりなるなるなるちごちごちごのののねねねおびれおびれおびれててて、、、うちうちうちしはぶきしはぶきしわぶきたるたるたるけはひけはひけわいもももうつくしうつくしうつくし。。。乳母めのと乳母めのとめのとののの名な名なな、、、母はは母ははははなどなどなどうちうちうち出い出いいでででたらたらたらむむんにににもももこれこれこれならならならむむんととといといといと知し知ししらららまほしまほしまほし。。。
  6. 6夜よ夜よよ一ひと一ひとひと夜よ夜よよいみじういみじういみじゅうのゝしりのゝしりののしり行おこな行おこなおこなひひいあかすあかすあかす。。。ねねねももも入い入いいらららざりざりざりつるつるつるをををなどなどなどはてゝはてゝはてて少すこ少すこすこしししうちうちうちやすみやすみやすみねねねぬるぬるぬる耳みみ耳みみみみににに、、、そのそのその寺てら寺てらてらののの佛經ぶつきやう佛經ぶつきやうぶつきょうをををいといといとあらあらしうあらあらしうあらあらしゅう高たか高たかたかくくくうちうちうち出い出いいでゝでゝでて讀よ讀よよみみみたるたるたるににに、、、わざとわざとわざとたふとしたふとしたうとしともともともあらあらあらずずず。。。だちだちだちたるたるたる法師ほふし法師ほふしほうしのののよむよむよむなめりなめりなめりとととふとふとふとうちうちうち驚おどろ驚おどろおどろかかかれれれてててあはれあはれあわれににに聞きこ聞きこきこゆゆゆ。。。又また又またまたよるよるよるなどなどなどはははかほかほかお知し知ししらららででで人々ひとびと人々ひとびとひとびとしきしきしき人ひと人ひとひとののの行おこな行おこなおこなひひいたるたるたるががが靑あを靑あをあおにびにびにびののの指さし指さしさし貫ぬき貫ぬきぬきのののはたばりはたばりはたばりたるたるたる、、、白しろ白しろしろききき衣きぬ衣きぬきぬどもどもどもあまたあまたあまた着き着ききててて、、、子こ子ここどもどもどもなめりなめりなめりととと見み見みみゆるゆるゆる若わか若わかわかきききをのこをのこおのこのののをかしうをかしうおかしゅううちうちうちさうぞきさうぞきそうぞきたるたるたる、、、童わらは童わらはわらわなどなどなどしししてててさぶらひさぶらひさぶらいのののものものものどもどもどもあまたあまたあまたかしこまりかしこまりかしこまりしししたるたるたるもももをかしをかしおかし。。。かりそめかりそめかりそめににに屏風びやうぶ屏風びやうぶびょうぶたてゝたてゝたててぬかぬかぬかなどなどなどすこしすこしすこしつくつくつくめりめりめり。。。かほかほかお知し知ししらららぬぬぬははは誰たれ誰たれたれならならならむむんととといといといとゆかしゆかしゆかし。。。知し知ししりりりたるたるたるはははさささなめりなめりなめりととと見み見みみるるるもももをかしをかしおかし。。。若わか若わかわかききき人ひと人ひとひとどもどもどもはははとかくとかくとかく局つぼね局つぼねつぼねどもどもどもなどなどなどのののわたりわたりわたりにににさまよひさまよひさまよいててて、、、佛ほとけ佛ほとけほとけののの御おほん御おほんおんかたかたかたににに目め目めめ見み見みみやりやりやり奉たてまつ奉たてまつたてまつらららずずず。。。別當べつたう別當べつたうべっとうなどなどなど呼よ呼よよびびびててて打う打ううちちちさゝめきさゝめきささめき物語ものがたり物語ものがたりものがたりしししててて出い出いいでででぬるぬるぬる、、、えせえせえせものものものとととははは見み見みみえええずずずかしかしかし。。。
  7. 7二月にぐわつ二月にぐわつにがつ晦日つごもり晦日つごもりつごもり三月さんぐわつ三月さんぐわつさんがつ朔日ついたち朔日ついたちついたちごろごろごろ花はな花はなはなざかりざかりざかりにににこもりこもりこもりたるたるたるもももをかしをかしおかし。。。清きよ清きよきよげげげなるなるなるをのこをのこおのこどもどもどもののの忍しの忍しのしのぶぶぶととと見み見みみゆるゆるゆる二三人ふたりみたり二三人ふたりみたりふたりみたり、、、櫻さくら櫻さくらさくら靑柳あをやぎ靑柳あをやぎあおやぎなどなどなどをかしうをかしうおかしゅうててて、、、くゝりくゝりくくりあげあげあげたるたるたる指さし指さしさし貫ぬき貫ぬきぬきののの裾すそ裾すそすそもももあでやかあでやかあでやかににに見み見みみなさなさなさるゝるゝるる。。。つきづきしきつきづきしきつきずきしきをのこをのこおのこにににさうぞくさうぞくそうぞくをかしうをかしうおかしゅうしししたるたるたるいだかいだかいだかせせせててて、、、小舍人こどねり小舍人こどねりこどねりわらはわらはわらわどもどもども紅梅こうばい紅梅こうばいこうばい萠黄もえぎ萠黄もえぎもえぎののの狩衣かりぎぬ狩衣かりぎぬかりぎぬににに色々いろいろ色々いろいろいろいろのののきぬきぬきぬ、、、すりすりすりもどろかしもどろかしもどろかしたるたるたる袴はかま袴はかまはかまなどなどなど着き着ききせせせたりたりたり。。。花はな花はなはななどなどなど折を折をおらららせせせててて、、、侍さぶらひ侍さぶらひさぶらいめきめきめきてててほそやかほそやかほそやかなるなるなる物もの物ものものなどなどなど具ぐ具ぐぐしししててて打う打ううつつつこそこそこそをかしけれをかしけれおかしけれ。。。さぞかしさぞかしさぞかしととと見み見みみゆるゆるゆる人ひと人ひとひとあれあれあれどどどいかでいかでいかでかかかははは知し知ししらららむむん。。。うちうちうち過す過すすぎぎぎててていぬるいぬるいぬるこそこそこそさすがさすがさすがにににさうざうしけれさうざうしけれそうぞうしけれ。。。「「「氣色けしき氣色けしきけしきををを見み見みみせせせましましましものものものををを」」」などなどなどいふいふいうもももをかしをかしおかし。。。
  8. 8かやうかやうかようにににててて寺てら寺てらてらごもりごもりごもり、、、すべてすべてすべて例れい例れいれいならならならぬぬぬ所ところ所ところところにににつかふつかふつかう人ひと人ひとひとののの限かぎ限かぎかぎりりりしししてててあるあるあるはははかひかひかいなくなくなくこそこそこそ覺おぼ覺おぼおぼゆれゆれゆれ。。。猶なほ猶なほなおおなじおなじおなじほどほどほどにてにてにて一ひと一ひとひとつつつ心こころ心こころこころにににをかしきをかしきおかしき事こと事ことこともももさまざまさまざまさまざまいひいひいい合あは合あはあわせせせつつつべきべきべき人ひと人ひとひと、、、かならずかならずかならず一人ひとり一人ひとりひとり二人ふたり二人ふたりふたりあまたあまたあまたもももさそはさそはさそわまほしまほしまほし。。。そのそのそのあるあるある人ひと人ひとひとののの中なか中なかなかにににももも口くち口くちくちをををしからしからしからぬぬぬもももあれあれあれどもどもども、、、目め目めめなれなれなれたるたるたるなるなるなるべしべしべし。。。男をとこ男をとこおとこなどなどなどもももさささ思おも思おもおもふふうにににこそこそこそあめれあめれあめれ。。。わざとわざとわざと尋たづ尋たづたずねねね呼よ呼よよびびびもてもてもてありくありくありくめるめるめるはははいみじいみじいみじ。。。

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

正月に寺にこもっているのは、ひどく寒く、雪がちで凍りついているのが趣がある。雨などが降りそうな空模様なのは、たいそうよくない。初瀬などに参詣して局を用意するあいだは、呉階のもとに車を引き寄せて止めていると、帯だけを締めた若い法師たちが、足駄というものをはいて、少しも気にかけずに階段を上り下りしながら、何ということもない経の一節を口ずさみ、倶舎論の偈を少し唱え続けて歩き回るのは、場所柄にふさわしくて趣がある。自分が上るときはたいそう危なっかしく、端に寄って高欄につかまりながら進むのに、法師たちはただの板敷のように思っているのもおもしろい。「局の用意ができました」などと言って、沓などを持って来て車から降ろす。着物を裏返しに引き返したりしている者もいる。裳や唐衣などを、こわばるほどきちんと着込んでいる者もいる。深沓や半靴などをはいて、廊のあたりなどを沓を引きずるようにして入って行くのは、宮中の中のようで、またおもしろい。内外の出入りを許された若い男たちや家の子などが、また後に続いて、「そこは低くなっている所でございます。そこは高くなっています」などと教えて行く。何者だろうか、すぐ近くに歩み寄って先に立とうとする者などを、「しばらく。身分のある方がいらっしゃるのに、そのように割り込むものではない」などと言うと、なるほどと少し後に下がる者もいる。また聞き入れもせず、自分が先にと急いで仏の御前へ行く者もいる。局に行くときも、人の並んで座っている前を通って行くのはたいそういやなものだが、犬防ぎの内側をのぞき込んだときの気持ちは、たいそう尊く、どうしてこの何か月も参詣しないで過ごしてしまったのだろうと、まず信心が起こってくる。

御灯明が、常灯ではなく、内陣にまた人が奉納したものが、恐ろしいほどに燃えている中に、仏がきらきらと輝いてお見えになるのが、たいそう尊いところに、法師たちが手に手に願文を捧げて、礼盤に向かって身をゆらしながら誓いを立てるのも、あれほど堂内に響き満ちていて、これと取り出して聞き分けることもできないのに、声を張り上げて絞り出した声々が、さすがにまぎれずに聞こえる。「千灯のご奉納は、誰それのおんため」などと、わずかに聞こえる。掛け帯を肩に掛けて拝んでいると、「ここにこのように控えております」と言って、樒の枝を折って持って来たりするのも、尊いことにつけてもやはり趣がある。犬防ぎのほうから法師が近寄って来て、「たいそうよくお祈り申し上げました。何日ほどおこもりになるおつもりですか」などと尋ねる。「これこれの方がこもっていらっしゃいます」などと言い聞かせて去って行くと、すぐに火桶や果物などを持って来ては貸してくれる。半挿に手水などを入れて、取っ手のない盥なども持って来る。「お供の方は、あちらの宿坊に」などと言って呼び連れて行くので、交代で行く。

誦経の鐘の音が、自分のための誦経なのだと聞くと、心強く思われる。隣で、相当の身分らしい男が、たいそうひそやかに額をついて拝んでいる。立ち居のふるまいも、たしなみがありそうに聞こえる人が、ひどく思い詰めた様子で、眠りもせずに勤行しているのは、たいそう心を打たれる。休んでいるあいだは、経を声高には聞こえないほどの声で読んでいるのも尊く思われる。声を高く出して読ませたいと思うのに、まして鼻などを、はっきりと聞き苦しくはない程度に、少し遠慮してかんでいるのは、何を思い悩んでいるのだろう。あの人の願いをかなえてあげたいと思われる。

何日もこもっていると、昼間は少しのんびりしていたものだ。供の男たちや童などは法師の坊に行って、所在なくしていると、すぐそばで法螺貝をたいそう高く、急に吹き出したのには驚かされる。きれいな立て文などを持たせた男が、誦経の布施の品を置いて、堂童子などを呼ぶ声は、山にこだまして、はなやかに聞こえる。鐘の音がひときわ響いて、どこのための誦経だろうと聞いていると、高貴なお方の名を言って、「御出産が無事に」などと、教化の文句を唱えている。何の関係もないのに、どうなることだろうと気がかりで、つい祈ってしまう。これは普段の時のことであるようだ。

正月などには、ただもうたいそう騒がしく、官位の昇進を望む人などがひっきりなしに参詣するのを見ているうちに、勤行もろくにできない。日が暮れかかるころに参詣するのは、こもる人であるらしい。小法師たちが、とても持ち上げられそうにもない屏風などの高いものを、たいそううまく運び、畳などをばたんと置いて立てるのを見ていると、すぐに局に出て、犬防ぎに簾をさらさらと掛ける様子などは、たいそう手慣れていて、いかにも楽そうである。そよそよと衣ずれの音をさせて大勢降りて来て、年配らしい人が、品のよい、ひそやかなご様子で、帰る人なのだろうか、「その中は危ない。火の用心をしなさい」などと言う者もいる。七つ八つばかりの男の子が、愛らしく得意げな声で、供の者を呼びつけて何か言っている様子も、たいそうおもしろい。また、三つばかりの幼児が寝ぼけて、こほんと咳をしている様子もかわいらしい。乳母の名や「母」などと口にしたら、それはどういう人だろうと、たいそう知りたくなる。

一晩じゅう、たいそう大きな声を上げて勤行し明かす。眠らずにいたのに、後夜の勤めなどが終わって、少し休んで寝入った耳に、その寺の本尊の経をたいそう荒々しく、声高に読み上げているのが聞こえるが、ことさら尊いというのでもない。修行者めいた法師が読んでいるのだろうと、ふと目が覚めて、しみじみと聞こえる。また夜などは、顔は知らないが、ひとかどの身分らしい人が勤行していて、青鈍の指貫で幅の広いのをはき、白い衣を何枚も重ねて着て、その子どもらしく見える若い男がきれいに装っていたり、童などを連れていたりして、供の者たちが大勢かしこまって取り囲んでいるのも趣がある。仮に屏風を立てて、額などを少しついているようだ。顔を知らない人は誰だろうとたいそう知りたい。知っている人は、あの人らしいと見るのもおもしろい。若い人たちは、あれこれと局などのあたりをうろつき回って、仏のほうには目も向け申し上げない。別当などを呼んで、ひそひそと話をして出て行くのは、つまらない身分の者とは見えない。

二月の末や三月の初めごろ、花盛りにこもっているのも趣がある。こざっぱりとした男たちで、お忍びらしく見える二、三人が、桜襲や青柳襲などを美しく着こなして、くくり上げた指貫の裾も優美に見える。それにふさわしい供の男に、きれいに装わせた餌袋を抱えさせて、小舎人童たちには、紅梅や萌黄の狩衣に色とりどりの衣、模様を摺り乱した袴などを着せている。花などを折らせて、侍らしい者で、ほっそりとした者などを連れて、金鼓を打っているのは趣がある。きっとあの人だろうと見える人もいるけれど、どうして知ることができよう。通り過ぎて行ってしまうのは、やはり物足りない。「こちらの様子を見せたかったのに」などと言うのもおもしろい。

このように寺にこもる場合でも、すべて、ふだんと違う所に、召使いだけを連れて行くのは、かいがないように思われる。やはり同じくらいの身分で、同じ気持ちでおもしろいこともいろいろと話し合えるような人を、必ず一人か二人、大勢でも誘いたい。供の者の中にも気のきいた者もいるけれど、見慣れてしまっているのだろう。男なども、そう思うからこそであるらしい。わざわざ連れを探して呼び連れて歩くようなのは、たいしたものだ。

意訳

長谷寺にこもる女房の目に映った寺の一部始終である。急な階段を足駄で軽々と上り下りする若い僧と、こわごわ高欄につかまる自分たち。灯明に浮かぶ仏の尊さ、願文を読み上げる声のざわめき、隣でひそかに祈り、遠慮がちに鼻をかむ見知らぬ男への同情。昼ののんびりした時間を破る法螺貝の音、見知らぬ貴人の安産祈願につい手を合わせてしまう自分。正月の混雑、手際のよい小法師たち、寝ぼけて咳をする幼子、夜の勤行、お忍びの貴公子たちの花見がてらの参詣。作者は信仰の場にいながら、人の姿や声に絶えず好奇の目を向けている。結びの「気の合う連れが欲しい」という言葉には、見たこと聞いたことを誰かと語り合いたいという作者らしさがにじむ。

語釈・文法注

はつせ
初瀬。大和国(奈良県)の長谷寺。十一面観音を本尊とし、平安時代には女性の参詣・参籠が盛んであった。
くれはし
呉階(くれはし)。長谷寺の本堂へ上る屋根付きの長い階段(登廊)。
倶舎のじゆ
『倶舎論』の偈(じゅ)。仏教の基本教理を説く論書で、その要点を韻文にしたもの。修行僧が暗唱した。
はうくわ
半靴(ほうか)。浅いくつ。深沓とともに、女房たちが廊を歩くためにはいたもの。
犬ふせぎ
犬防ぎ。仏堂の内陣と外陣とを仕切る低い格子の柵。
みあかし
御灯明。仏前にともす灯火。「常灯」はいつもともしておく灯明。
らいはん
礼盤(らいばん)。導師が仏前で礼拝・読経するときに上る高い座。三巻本では「礼盤にかひろぎ誓ふ」とあり、身をゆらして誓いを立てる意とされる。
はんざふ
半挿(はんぞう)。湯や水を注ぐ、柄の付いた器。
ずきやう
誦経(ずきょう)。布施をして僧に経を読ませること。その合図に鐘を打つ。
かひ
法螺貝。寺で時刻や儀式の合図に吹き鳴らした。
敎化
教化(きょうけ)。法会で、願主の願意を仏に申し述べる文句を節をつけて唱えること。
しんたい
進退。ここでは、大きな屏風などを自在に扱って運ぶこと。
後夜
一日を六つに分けて勤行する六時の一つ。夜半から明け方までの勤め。
すぎやうしや
修行者。諸国を巡って修行する僧。
ゐねう
囲繞(いにょう)。周りを取り囲むこと。
ゑぶくろ
餌袋。もとは鷹の餌を入れる袋で、外出の際に菓子や食べ物を入れて持たせた。
ごんぐ
金鼓(こんく)。仏前につるして打ち鳴らす、平たい円形の鉦。

文法

「わがなゝり」
「わが(誦経の鐘の)なるなり」がつづまった形。「自分のための誦経の鐘であるようだ」の意。
「かれをかなへばや」
「ばや」は自己の希望を表す終助詞。「あの人の願いをかなえてやりたい」。
「念ぜらるゝ」
「念ず」の未然形に自発の助動詞「らる」の連体形。「自然と祈ってしまう」。

解説

長谷寺参籠の体験を、時間の流れと場面の移り変わりに沿って描いた長い段である。階段、仏前、隣の参籠者、昼の寺、正月の混雑、夜の勤行、花盛りの参詣と、場面が次々に切り替わり、寺ごもりの一部始終がいきいきと伝わる。

作者の関心は、信仰そのものよりも、寺に集まる人々の姿や声に向けられている。顔の見えない隣人の祈りに同情し、見知らぬ貴人の安産祈願に思わず手を合わせ、幼子の咳や乳母の名に耳をそばだてる。音や気配を手がかりに人を思いやる描写が、この段の大きな魅力である。

結びで、寺ごもりには気の合う同輩を連れて行きたいと述べるのは、見聞きした「をかしき事」を語り合う相手がいてこそ楽しみが増すという、宮廷女房らしい感覚である。

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出典

底本
丸岡桂・松下大三郎編『国文大観』日記草子部(枕草紙) 板倉屋書房、明治36年(1903)、265–268頁(コマ135–137)。国立国会図書館デジタルコレクション
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部
更新日