枕草子 第116段 類聚的章段
絵にかきておとるもの
絵に描くと実物より劣るものとして、撫子、桜、山吹、物語でほめたたえられた男女の容貌を挙げる短い段。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
絵に描くと劣るもの。
撫子。桜。山吹。物語ですばらしいと言っている男女の容貌。
意訳
実物の美しさが絵では表しきれないもの。撫子、桜、山吹といった花の色と生気、そして物語で絶世の美男美女とされる人物の姿。言葉で想像するからこそ美しいものは、絵にすると期待に及ばない。
語釈・文法注
解説
絵に描くと劣るものを挙げた短い段で、次の「かきまさりするもの」と対になっている。物語の美男美女の容貌を挙げるところに、読者の想像力が生み出す美についての作者の洞察がある。
関連
出典
- 底本
- 丸岡桂・松下大三郎編『国文大観』日記草子部(枕草紙) 板倉屋書房、明治36年(1903)、263頁(コマ134)。国立国会図書館デジタルコレクション
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部
- 更新日