古典ライブラリー

枕草子 第97段 類聚的章段

かたはらいたきもの

きまりが悪く、いたたまれないものとして、客と話しているときに奥で使用人が無遠慮な話をするの、恋人が酔って同じことを繰り返すの、自分の子をかわいがって口まねを話す親、自作の歌がほめられたと得意げに語ることなどを挙げる。

客と対面している女主人の背後で、奥の部屋の使用人たちが無遠慮に談笑している場面。
客と対面している女主人の背後で、奥の部屋の使用人たちが無遠慮に談笑している場面。
  1. 1ものものもの題
  2. 2まらうどまらうどまろうどなどなどなどににに逢あ逢ああひひいててて物もの物ものものいふいふいうににに、、、奧おく奧おくおくのののかたかたかたにににうちうちうちとけとけとけごとごとごと人ひと人ひとひとのののいふいふいうをををせいせせいせせいせででで聞き聞ききくくく心ここ心ここここちちち。。。思おも思おもおもふふう人ひと人ひとひとのののいたくいたくいたくゑひゑひえいててておなじおなじおなじ事こと事ことことしししたるたるたる。。。聞き聞ききききき居ゐ居ゐいたるたるたるをををももも知し知ししらららででで人ひと人ひとひとのののうへうへうえいひいひいいたるたるたる。。。それそれそれははは何なに何なになにばかりばかりばかりならならならぬぬぬつかひつかひつかい人びと人びとびとなれなれなれどどどかたはらいたしかたはらいたしかたわらいたし。。。旅たび旅たびたびだちだちだちたるたるたる所ところ所ところところ近ちか近ちかちかききき所ところ所ところところなどなどなどにてにてにてげすげすげすどもどもどものののざれざれざれかはしかはしかわしたるたるたる。。。にくげにくげにくげなるなるなるちごちごちごをををおのれおのれおのれががが心ここ心ここここちちちにににかなしかなしかなしととと思おも思おもおもふふうまゝまゝままにににうつくしみうつくしみうつくしみ遊あそ遊あそあそばばばししし、、、これこれこれががが聲こゑ聲こゑこえのののまねまねまねにてにてにて言い言いいひひいけるけるける事こと事ことことなどなどなど語かた語かたかたりりりたるたるたる。。。ざえざえざえあるあるある人ひと人ひとひとののの前まへ前まへまえにてにてにてざえざえざえなきなきなき人ひと人ひとひとののの物もの物ものものおぼえおぼえおぼえがほがほがおににに人ひと人ひとひとののの名な名なななどなどなどいひいひいいたるたるたる。。。殊こと殊ことことににによしよしよしともともともおぼえおぼえおぼえぬぬぬ。。。我わ我わわががが歌うた歌うたうたををを人ひと人ひとひとににに語かた語かたかたりりりきかきかきかせせせててて、、、人ひと人ひとひとののの譽ほ譽ほほめめめしししことことことなどなどなどいふいふいうもももかたはらいたしかたはらいたしかたわらいたし。。。人ひと人ひとひとののの起お起おおきききててて物もの物ものもの語がたり語がたりがたりなどなどなどするするするかたはらかたはらかたわらにににあさましうあさましうあさましゅううちうちうちとけとけとけてててねねねたるたるたる人ひと人ひとひと。。。まだまだまだねねねもももひきひきひきとゝのへとゝのへととのえぬぬぬ琴こと琴ことことををを心こころ心こころこころ一ひと一ひとひとつつつやりやりやりててて、、、さやうさやうさようのののかたかたかた知し知ししりりりつるつるつる人ひと人ひとひとののの前まへ前まへまえにてにてにて彈ひ彈ひひくくく。。。いとゞいとゞいとどしうとしうとしゅうとににに住す住すすまままぬぬぬむこむこむこのののさるさるさるべきべきべき所ところ所ところところにてにてにてしうとしうとしゅうとににに逢あ逢ああひひいたるたるたる。。。

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

いたたまれないもの。

客などに会って話をしているときに、奥の方で、使用人が打ち解けた話をするのを止めることもできずに聞いている気持ち。愛する人がひどく酔って、同じことを繰り返しているの。聞いているのも知らずに、人のうわさをしているの。それは、たいしたこともない使用人であっても、いたたまれない。旅に出ている所や、近い所などで、下仕えの者たちがふざけ合っているの。憎らしげな赤ん坊を、自分の心ではかわいいと思うままに、かわいがって遊ばせ、その子の声色をまねて言ったことなどを話しているの。学識のある人の前で、学識のない人が物知り顔に人の名などを言っているの。とくに上手とも思われない自分の歌を人に語り聞かせて、人がほめたことなどを話すのも、いたたまれない。人が起きて話などをしているそばで、あきれるほど気を許して寝ている人。まだ音も調律していない琴を、自分ひとりの心で弾いて、その方面に通じている人の前で弾くの。ますます、舅の家に住んでいない婿が、しかるべき所で舅に会ったの。

意訳

「かたはらいたし」は、そばで見ていていたたまれない、きまりが悪いという気持ち。奥で使用人が無遠慮に話すのが客に聞こえてしまうとき、親ばかぶりを発揮する人、物知り顔をする人、自分の歌の自慢話をする人。他人の振る舞いを見て、こちらが恥ずかしくなる場面を集めている。

語釈・文法注

かたはらいたき
「かたはらいたし」の連体形。そばで見ていていたたまれない、きまりが悪い、苦々しい。

文法

「せいせで」
制止しないで、止められずに。
「ざえ」
才。学問、とくに漢学の知識。
「心一つやりて」
自分ひとりの心のままに。

解説

いたたまれないものを挙げた類聚的章段である。親が自分の子をかわいがって周囲を困らせる様子や、自作の歌を自慢する人など、現代にも通じる人間観察が多い。

関連

出典

底本
丸岡桂・松下大三郎編『国文大観』日記草子部(枕草紙) 板倉屋書房、明治36年(1903)、247頁(コマ126)。国立国会図書館デジタルコレクション
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部
更新日