枕草子 第75段 類聚的章段
あぢきなきもの
つまらなく、どうにもならないものとして、自ら望んで宮仕えに出たのに嫌がっている人、養子の顔の憎らしいの、嫌がる人を婿に迎えて思い通りにならないと嘆く人を挙げる。

- 1ものものもの題
- 2わざとわざとわざと思思おもひひいたちたちたちてててみやづかへみやづかへみやづかえににに出出いででで立立たちちちたるたるたる人人ひとののの、、、ものものものうううがりがりがりてててうるさげうるさげうるさげににに思思おもひひいたるたるたる。。。人人ひとにににもももいはいはいわれれれむつかしきむつかしきむつかしき事事こともももあれあれあればばばいかでいかでいかでかかかまかでまかでまかでなななむむんととといふいふいうことことことぐさぐさぐさをををしししててて、、、出出いでゝでゝでて親親おやをををうらめしけれうらめしけれうらめしければばばまたまたまた參參まいりりりなななむむんととといふいふいうよよよ。。。とりことりことりこのののかほかほかおにくさげにくさげにくさげなるなるなる。。。しぶしぶしぶしぶしぶしぶににに思思おもひひいたるたるたる人人ひとををを忍忍しのびびびててて聟聟むこにににとりとりとりててて思思おもふふうさまさまさまならならならずずずとととなげくなげくなげく人人ひと。。。
現代語訳
どうにもならず、つまらないもの。
わざわざ思い立って宮仕えに出た人が、おっくうがって、わずらわしそうに思っているの。人にも悪く言われ、いやなこともあるので、何とかして退出したいと口癖のように言って、実家に出て、親を恨めしく思うので、また宮仕えに参上しようと言うのよ。養子の顔が憎らしいの。気の進まない人を無理に婿に取って、思うようにならないと嘆く人。
意訳
「あぢきなし」は、思うようにならず、つまらないこと。自ら望んで宮仕えに出たのに不平ばかり言い、実家に帰れば親とも折り合いが悪くてまた戻ってくる人。作者は、自分で選んだ道に不満を言う人の身勝手さを、少し皮肉をこめて描いている。
語釈・文法注
- あぢきなき
- 「あぢきなし」の連体形。どうにもならない、つまらない、にがにがしい。
文法
- 「ことぐさ」
- 口癖。
- 「とりこ」
- 取り子。養子。
解説
どうにもならないつまらなさを挙げた短い類聚的章段である。冒頭の、宮仕えを嫌がる人の例は、宮仕えの意義を説いた第23段「おひさきなく」の作者の考えと響き合っている。
関連
出典
- 底本
- 丸岡桂・松下大三郎編『国文大観』日記草子部(枕草紙) 板倉屋書房、明治36年(1903)、221頁(コマ113)。国立国会図書館デジタルコレクション
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部
- 更新日