枕草子 第39段 類聚的章段
猫は
猫は、背中だけが黒くて、ほかはすべて白いのがよいと述べる、ごく短い段。

現代語訳
猫は。
背中だけが黒くて、ほかはみな白いのがよい。
意訳
猫の毛色の好みを一言で述べる。背中だけが黒く、腹は白い猫。作者の好みがはっきりと出た、枕草子でも特に短い段のひとつである。
語釈・文法注
文法
- 「うへのかぎり」
- 背中の方だけ。「かぎり」は、…だけ。
解説
わずか一文の段である。一条天皇の愛猫「命婦のおとど」の段にも見られるように、猫は宮中でかわいがられていた。作者はここで、その理想の毛色をきっぱりと言い切っている。
関連
出典
- 底本
- 丸岡桂・松下大三郎編『国文大観』日記草子部(枕草紙) 板倉屋書房、明治36年(1903)、194頁(コマ100)。国立国会図書館デジタルコレクション
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部
- 更新日