枕草子 第35段 類聚的章段
馬は
好ましい馬の毛色として、紫がかった斑のある馬、葦毛、真っ黒で足や肩に白い所がある馬、薄紅梅色の毛でたてがみと尾が白い馬などを挙げる短い段。

現代語訳
馬は。
紫がかった斑のついたもの。葦毛。真っ黒で、足や肩のあたりなどに白い所があるもの。薄紅梅色の毛で、たてがみや尾などもたいそう白いのは、なるほど「木綿髪(ゆうかみ)」とも言えそうだ。
意訳
好ましい馬の毛色を並べる。とりわけ薄紅色の体に白いたてがみと尾をもつ馬を、白い木綿(ゆう)のような髪だと言って興じている。
語釈・文法注
文法
- 「ゆふかみ」
- 木綿髪。木綿(楮の繊維で作った白い糸)のように白いたてがみ。
解説
馬の毛色を論じた短い段である。最後に「ゆふかみ」という言葉の連想で結ぶところに、物を見て言葉遊びに興じる作者らしさがある。
関連
出典
- 底本
- 丸岡桂・松下大三郎編『国文大観』日記草子部(枕草紙) 板倉屋書房、明治36年(1903)、193頁(コマ99)。国立国会図書館デジタルコレクション
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部
- 更新日