古典ライブラリー

枕草子 第30段 類聚的章段

心ときめきするもの

胸がどきどきするものとして、雀の子を飼うこと、香をたいて一人で横になること、身だしなみを整えて香をたきしめた衣を着ることなど、期待やときめきを感じる場面を挙げる。

髪を整えた女性が、香りの漂う部屋でくつろいでいる。身支度を終えた心地よさと、ひそかな期待を描く。
髪を整えた女性が、香りの漂う部屋でくつろいでいる。身支度を終えた心地よさと、ひそかな期待を描く。
  1. 1心こころ心こころこころときめきときめきときめきするするするものものもの題
  2. 2雀すずめ雀すずめすずめのののこここがひがひがい。。。ちごちごちごあそばあそばあそばするするする所ところ所ところところののの前まへ前まへまえわたりわたりわたりたるたるたる。。。よきよきよきたきたきたきものものものたきたきたきててて一ひと一ひとひと人り人りり臥ふ臥ふふしししたるたるたる。。。唐から唐からからののの鏡かがみ鏡かがみかがみのののすこしすこしすこしくらきくらきくらき見み見みみたるたるたる、、、よきよきよき男をとこ男をとこおとこののの車くるま車くるまくるまとゞめとゞめとどめててて物もの物ものものいひいひいいあないあないあないせせせさせさせさせたるたるたる。。。かしらかしらかしらあらひあらひあらいけさうけさうけそうじじじててて、、、かうかうこうにににしみしみしみたるたるたるきぬきぬきぬ着き着ききたるたるたる、、、殊こと殊ことことににに見み見みみるるる人ひと人ひとひとなきなきなき所ところ所ところところにてにてにてももも心こころ心こころこころのののうちうちうちはははなほなほなおをかしをかしおかし。。。待ま待ままつつつ人ひと人ひとひとなどなどなどあるあるある夜よ夜よよ、、、雨あめ雨あめあめのののあしあしあし風かぜ風かぜかぜののの吹ふ吹ふふきききゆるがすゆるがすゆるがすもももふとふとふとぞぞぞおどろかおどろかおどろかるゝるゝるる。。。

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

胸がどきどきするもの。

雀の子を飼うこと。赤ん坊を遊ばせている所の前を通ったとき。よい香をたいて、一人で横になっているとき。唐渡りの鏡の少し曇っているのをのぞいたとき。身分の高そうな男が、牛車を門前にとめて、取り次ぎを頼んでいるの。髪を洗い化粧をして、香のよくしみた着物を着たときは、特に見る人のいない所でも、心の中はやはり晴れやかだ。待つ人などのある夜、雨の音や風が戸を吹き揺らすのにも、ふとはっとさせられる。

意訳

「心ときめき」は、期待や不安で胸が高鳴ること。小さな生きものの世話、鏡に映る自分、門前に止まる牛車、そして恋人を待つ夜の物音。作者は、誰に見せるわけでもなく身だしなみを整えるときの心の弾みまで、繊細にすくい取っている。

語釈・文法注

文法

「心ときめきするもの」
「ときめく」は胸がどきどきする。期待や不安で心が騒ぐこと。
「唐の鏡のすこしくらき」
中国渡来の鏡。少し曇っているので、映る姿がどう見えるか、胸がどきどきする。
「おどろかるゝ」
「るゝ」は自発。自然とはっと目が覚める、気づかされる。

解説

胸がときめくものを挙げた類聚的章段で、短いながら教科書にもよく採られる。誰に見せるためでもなく、自分のために髪を洗い、香をたきしめた衣を着て心が弾むという感覚は、現代の読者にも共感されやすい。

最後の、恋人を待つ夜に雨や風の音にもはっとする、という一文は、和歌に詠まれる「待つ女」の心情を、日常の感覚としてとらえ直したものである。

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出典

底本
丸岡桂・松下大三郎編『国文大観』日記草子部(枕草紙) 板倉屋書房、明治36年(1903)、192頁(コマ99)。国立国会図書館デジタルコレクション
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部
更新日