古典ライブラリー

古今和歌集 巻第二十 大歌所御歌(東歌) 1092番

最上川

読人しらず(よみびとしらず)

最上川を上れば下る稲舟の「いな」ではないが、否(いや)というのではない、ただこの月だけは待ってほしい。

詞書
「みちのくうた」(前の歌と同じ詞書)
作者
読人しらず(底本に作者名の記載はない)
  1. 1最上川もがみがは最上川もがみがはもがみがわ初句
  2. 2のののほればくだるほればくだるほればくだる二句
  3. 3いないないな舟ぶね舟ぶねぶねののの三句
  4. 4いなにいなにいなにはははあらずあらずあらず四句
  5. 5このこのこの月つき月つきつきばかりばかりばかり結句

引用の仕方

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現代語訳

最上川を上れば下る稲舟の「いな」ではないが、否(いや)というのではない、ただこの月だけは待ってほしい。

意訳

「稲舟」から「否」を導き、求婚を拒むのではなく、今月だけは待ってほしいと答える。

語釈・文法注

最上川
出羽国の川。
いな舟
稲を積む舟。
いなにはあらず
いやというのではない。

和歌

作者
読人しらず(よみびとしらず)
作者の名が伝わらない歌。『古今和歌集』の約四割を占め、撰者の時代より古い歌や、民謡・宴席で歌い継がれた歌、身分の低い人や女性の歌などを含む。
出典
『古今和歌集』巻第二十・大歌所御歌(東歌)・1092番
歌体
短歌
状況
詞書「みちのくうた」(陸奥歌)。

修辞

序詞
上三句が「いな」を導く。

解説

読人しらずの歌。

関連

出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、202頁(コマ114)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日