古典ライブラリー

古今和歌集 巻第十八 雑歌下 976番

水の面に

凡河内躬恒(おおしこうちのみつね)

水面に生える五月の浮き草のように、何かつらいことがあるのか、根を断つように、すっかり来なくなった。

作者
躬恒(凡河内躬恒)
  1. 1友とも友ともともだちのだちのだちの久ひさ久ひさひさしうまうでこざりけるもとによみてしうまうでこざりけるもとによみてしゅうもうでこざりけるもとによみて遣つかは遣つかはつかわしけるしけるしける詞書
  2. 2水みづ水みづみずののの面おも面おもおもににに初句
  3. 3おふるさおふるさおうるさ月つき月つきつきののの二句
  4. 4浮草うきくさ浮草うきくさうきくさののの三句
  5. 5うきことあれやうきことあれやうきことあれや四句
  6. 6根ね根ねねををを絕た絕たたえてこぬえてこぬえてこぬ結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕友人が長い間来なかったので、その人のもとに詠んで贈った歌。

水面に生える五月の浮き草のように、何かつらいことがあるのか、根を断つように、すっかり来なくなった。

意訳

浮き草の「憂き」から、友の来ない理由を問う。

語釈・文法注

うき
「浮き」と「憂き」。
根を絶えて
(浮き草が)根が切れて、すっかり。

和歌

作者
凡河内躬恒(おおしこうちのみつね) 生没年未詳(九世紀末〜十世紀前半)
『古今和歌集』の撰者の一人。甲斐少目・和泉大掾など地方の下級官人を務めたが、歌才は宇多・醍醐両天皇に重んじられ、屏風歌や歌合で活躍した。貫之と並ぶ歌人とされる。三十六歌仙の一人。
出典
『古今和歌集』巻第十八・雑歌下・976番
歌体
短歌
状況
詞書「友だちの久しうまうでこざりけるもとによみて遣しける」(友人が長い間来なかったので、その人のもとに詠んで贈った歌)。

修辞

掛詞
「うき」。

解説

凡河内躬恒の歌。

関連

出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、177頁(コマ102)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日