古今和歌集 巻第十八 雑歌下 963番
あまびこの
こだまのように訪れて答えることもすまいと、今は思う。自分か他人かと、我が身を見失っている世に。
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現代語訳
〔詞書〕左近将監を解任されていた時、女が見舞いによこした手紙の返事として詠んで贈った歌。
こだまのように訪れて答えることもすまいと、今は思う。自分か他人かと、我が身を見失っている世に。
意訳
職を失って茫然自失の身なので、人と交わることもすまい、と詠む。
語釈・文法注
- あまびこ
- こだま。
- われか人か
- 自分か他人かわからないほど茫然として。
和歌
- 作者
- 小野春風(おののはるかぜ) 生没年未詳(九世紀後半)
武人として知られ、元慶の乱(878)で出羽に赴いて功を立てた。のち右近衛少将などを務めた。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第十八・雑歌下・963番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「左近將監とけて侍りける時に女のとぶらひにおこせたりける返事によみて遣しける」(左近将監を解任されていた時、女が見舞いによこした手紙の返事として詠んで贈った歌)。
解説
小野春風の歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、173頁(コマ100)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日