古典ライブラリー

古今和歌集 巻第十八 雑歌下 936番

然りとて

小野篁(おののたかむら)

そうだからといって世を捨てることもできないのに、何か事があると、まず嘆かれてしまう。ああ、つらい世の中よ。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
小野篁朝臣(小野篁)
  1. 1然しか然しかしかりとてりとてりとて初句
  2. 2背そむ背そむそむかれなくにかれなくにかれなくに二句
  3. 3事こと事ことことしあればしあればしあれば三句
  4. 4まづまづまず歎なげ歎なげなげかれぬかれぬかれぬ四句
  5. 5あなうあなうあのう世よ世よよののの中なか中なかなか結句

引用の仕方

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現代語訳

そうだからといって世を捨てることもできないのに、何か事があると、まず嘆かれてしまう。ああ、つらい世の中よ。

意訳

出家もできず、事あるごとに嘆く、つらい世の中を詠む。

語釈・文法注

然りとて
そうだからといって。
背かれなくに
背くことができないのに。
あなう
ああつらい。

和歌

作者
小野篁(おののたかむら) 802–852
漢詩文に優れた学者・官人。遣唐副使に任じられたが乗船を拒み、嵯峨上皇の怒りにふれて隠岐に流された。のち許されて参議に至った。「野宰相」とも呼ばれ、冥府の役人を務めたという伝説もある。
出典
『古今和歌集』巻第十八・雑歌下・936番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

解説

小野篁の歌。

関連

出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、169頁(コマ98)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日