古典ライブラリー

古今和歌集 巻第十七 雑歌上 914番

君を思ひ

藤原忠房(ふじわらのただふさ)

あなたを思って、沖つの浜に鳴く鶴のように訪ねてきたからこそ、あなたがいるとだけでも聞くことができた。

作者
藤原忠房
  1. 1貫之つらゆき貫之つらゆきつらゆきががが和泉いづみ和泉いづみいずみののの國くに國くにくにににに侍はべ侍はべはべりけるりけるりける時とき時ときときにやまとよりこえまうできてよみてにやまとよりこえまうできてよみてにやまとよりこえもうできてよみて遣つかは遣つかはつかわしけるしけるしける詞書
  2. 2君きみ君きみきみををを思おも思おもおもひひい初句
  3. 3沖おき沖おきおきつのつのつの濱はま濱はまはまににに二句
  4. 4鳴な鳴ななくたづのくたづのくたずの三句
  5. 5尋たづ尋たづたずねくればぞねくればぞねくればぞ四句
  6. 6ありとだにありとだにありとだに聞き聞ききくくく結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕貫之が和泉の国にいた時に、大和から越えてやって来て詠んで贈った歌。

あなたを思って、沖つの浜に鳴く鶴のように訪ねてきたからこそ、あなたがいるとだけでも聞くことができた。

意訳

和泉にいた貫之を訪ね、会えなくても居ることだけは確かめられた、と詠む。

語釈・文法注

おきつ
「置き」と地名。
たづ
鶴。「尋ね」を導く。

和歌

作者
藤原忠房(ふじわらのただふさ) ?–928
藤原興嗣の子。山城守・右京大夫などを務めた。管絃に長じ、舞楽「胡蝶」を作ったと伝える。
出典
『古今和歌集』巻第十七・雑歌上・914番
歌体
短歌
状況
詞書「貫之が和泉の國に侍りける時にやまとよりこえまうできてよみて遣しける」(貫之が和泉の国にいた時に、大和から越えてやって来て詠んで贈った歌)。

解説

藤原忠房の歌。

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出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、164頁(コマ95)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日