古典ライブラリー

古今和歌集 巻第十七 雑歌上 910番

わたつ海の

読人しらず(よみびとしらず)

海の沖の潮の出会う所に浮かぶ泡のように、消えはしないものの、寄る所もない。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
讀人しらず(読人しらず)
  1. 1わたつわたつわたつ海うみ海うみうみののの初句
  2. 2沖おき沖おきおきつつつ鹽しほ鹽しほしおあひにあひにあいに二句
  3. 3浮うか浮うかうかぶぶぶ沫あわ沫あわあわののの三句
  4. 4消き消ききえぬえぬえぬ物もの物ものものからからから四句
  5. 5よるよるよる方かた方かたかたもなしもなしもなし結句

引用の仕方

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現代語訳

海の沖の潮の出会う所に浮かぶ泡のように、消えはしないものの、寄る所もない。

意訳

頼る所のない身を、波間に漂う泡にたとえる。

語釈・文法注

しほあひ
潮の流れが出会う所。

和歌

作者
読人しらず(よみびとしらず)
作者の名が伝わらない歌。『古今和歌集』の約四割を占め、撰者の時代より古い歌や、民謡・宴席で歌い継がれた歌、身分の低い人や女性の歌などを含む。
出典
『古今和歌集』巻第十七・雑歌上・910番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

序詞
上三句が「消えぬ」を導く。

解説

読人しらずの歌。

関連

出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、164頁(コマ95)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日