古今和歌集 巻第十七 雑歌上 868番
紫の
紫の色が濃い時は、見渡すかぎり、野にある草木も区別がつかないことだ。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕妻の妹を妻にしていた人に、袍を贈るといって詠んで贈った歌。
紫の色が濃い時は、見渡すかぎり、野にある草木も区別がつかないことだ。
意訳
妻への愛が深いので、その縁者である義弟にも同じように心を寄せる、と前の歌をふまえて詠む。
語釈・文法注
- めもはるに
- 見渡すかぎり。「芽も張る」をかける。
和歌
- 作者
- 在原業平(ありわらのなりひら) 825–880
平城天皇の皇子阿保親王の子。右近衛権中将などを務め、「在五中将」と呼ばれた。仮名序は「その心餘りて詞たらず」と評する。『伊勢物語』の主人公「昔男」のモデルとされる。六歌仙・三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第十七・雑歌上・868番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「めのおとうとをもて侍りける人にうへのきぬをおくるとてよみてやりける」(妻の妹を妻にしていた人に、袍を贈るといって詠んで贈った歌)。
修辞
- 本歌取り
- 前の歌をふまえる。
解説
在原業平の歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、155〜156頁(コマ91)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日