古今和歌集 巻第十六 哀傷歌 831番
うつせみは
蝉の抜け殻を見てさえ心を慰めるものなのに、深草の山よ、せめて火葬の煙だけでも立てておくれ。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕堀河の太政大臣(藤原基経)が亡くなった時、深草の山に葬った後に詠んだ歌。
蝉の抜け殻を見てさえ心を慰めるものなのに、深草の山よ、せめて火葬の煙だけでも立てておくれ。
意訳
亡骸すら残らない悲しみを、せめて煙だけでも見たいと詠む。
語釈・文法注
- うつせみ
- 蝉の抜け殻。
- から
- 亡骸。
和歌
- 作者
- 僧都勝延(そうずしょうえん) 827–901
東大寺などで学んだ学僧で、律師・少僧都に至った。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第十六・哀傷歌・831番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「堀河のおほきおほいまうち君身まかりにける時に深草の山にをさめて後に詠みける」(堀河の太政大臣(藤原基経)が亡くなった時、深草の山に葬った後に詠んだ歌)。
解説
僧都勝延の歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、146頁(コマ86)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日