古典ライブラリー

古今和歌集 巻第十五 恋歌五 804番

初雁の

紀貫之(きのつらゆき)

初雁が鳴いて渡るように、私も泣き続けている。世の中の人の心が、秋(飽き)を迎えてつらいので。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
紀貫之
  1. 1初雁はつかり初雁はつかりはつかりののの初句
  2. 2鳴な鳴ななきこそわたれきこそわたれきこそわたれ二句
  3. 3世よ世よよののの中なか中なかなかののの三句
  4. 4人ひと人ひとひとのこころののこころののこころの四句
  5. 5あきしうければあきしうければあきしゅうければ結句

引用の仕方

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現代語訳

初雁が鳴いて渡るように、私も泣き続けている。世の中の人の心が、秋(飽き)を迎えてつらいので。

意訳

人の心が冷めてしまったことを、雁とともに泣く。

語釈・文法注

あき
「秋」と「飽き」。

和歌

作者
紀貫之(きのつらゆき) 872?–945?
『古今和歌集』の撰者の中心で、仮名序を書いた。御書所預などを経て土佐守となり、任期を終えて帰京する旅を『土佐日記』に書いた。理知的で技巧に富む歌風で、『古今和歌集』に最も多い百首あまりが入る。三十六歌仙の一人。
出典
『古今和歌集』巻第十五・恋歌五・804番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

掛詞
「なき」「あき」。

解説

紀貫之の歌。

関連

出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、142頁(コマ84)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日