古典ライブラリー

古今和歌集 巻第十五 恋歌五 782番

今はとて

小野小町(おののこまち)

もう終わりだと、私の身が時雨に降られるように古びてしまったので、あなたの言葉までも色あせて変わってしまった。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
小野小町
  1. 1今いま今いまいまはははとてとてとて初句
  2. 2我わ我わわががが身み身みみ時雨しぐれ時雨しぐれしぐれににに二句
  3. 3ふりぬればふりぬればふりぬれば三句
  4. 4言こと言ことことののの葉は葉ははさへにさへにさえに四句
  5. 5移うつ移うつうつろひにけりろひにけりろいにけり結句

引用の仕方

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現代語訳

もう終わりだと、私の身が時雨に降られるように古びてしまったので、あなたの言葉までも色あせて変わってしまった。

意訳

時雨が木の葉の色を変えるように、年老いた自分に対して相手の言葉も冷たくなった、と嘆く。

語釈・文法注

ふりぬれば
「降りぬれば」と「古りぬれば」。
言の葉
言葉。木の葉をかける。

和歌

作者
小野小町(おののこまち) 生没年未詳(九世紀中頃)
仁明・文徳天皇の頃の女性歌人。経歴はほとんどわからないが、仮名序は「あはれなるやうにてつよからず」と評し、恋の歌、ことに夢の歌に優れる。美女の伝説が多く生まれた。六歌仙・三十六歌仙の一人。
出典
『古今和歌集』巻第十五・恋歌五・782番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

掛詞
「ふり」「言の葉」。

解説

小野小町の歌。

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出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、138頁(コマ82)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日