古典ライブラリー

古今和歌集 巻第十四 恋歌四 715番

蟬のこゑ

紀友則(きのとものり)

蝉の声を聞くと悲しいことだ。夏衣が薄いように、あの人の心も薄くなるのではないかと思うと。

作者
友則(紀友則)
  1. 1寛平くわんぴやう寛平くわんぴやうかんぴょうののの御時后おほんときのきさい御時后おほんときのきさいおおんときのきさいののの宮みや宮みやみやののの歌合うたあはせ歌合うたあはせうたあわせののの歌うた歌うたうた詞書
  2. 2蟬せみ蟬せみせみのこゑのこゑのこえ初句
  3. 3きけばかなしなきけばかなしなきけばかなしな二句
  4. 4夏衣なつごろも夏衣なつごろもなつごろも三句
  5. 5うすくやうすくやうすくや人ひと人ひとひとののの四句
  6. 6ならむとおもへばならむとおもへばならむとおもえば結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕寛平の御時、后の宮の歌合の歌。

蝉の声を聞くと悲しいことだ。夏衣が薄いように、あの人の心も薄くなるのではないかと思うと。

意訳

夏の終わりを告げる蝉の声に、恋人の心が薄らぐことを重ねる。

語釈・文法注

和歌

作者
紀友則(きのとものり) ?–905?
『古今和歌集』の撰者の一人で、紀貫之の従兄。大内記などを務めたが、集の完成を待たずに亡くなり、巻第十六に貫之・壬生忠岑の哀悼の歌がある。のびやかで格調のある歌風で知られる。三十六歌仙の一人。
出典
『古今和歌集』巻第十四・恋歌四・715番
歌体
短歌
状況
詞書「寛平の御時后の宮の歌合の歌」(寛平の御時、后の宮の歌合の歌)。

修辞

縁語
「蝉の羽」「夏衣」「薄く」。

解説

紀友則の歌。

関連

出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、126〜127頁(コマ76)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日